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KDDIとANAあきんどのデジタルデバイド解消に向けての取り組み――GINZA 456では平成時代のギャルの困りごとをARで紹介

 KDDIとANAあきんど、山口県岩国市、和木町は、11月14日から航空機搭乗時のオンラインチェックインなどを疑似体験できるデジタルサービス体験型スマホ教室を岩国錦帯橋空港などで実施する。

 今回の取り組みでは、スマートフォンのWebブラウザの使い方のほか、音声や画像検索、Googleレンズを活用した検索方法などの基本操作が学べる。

 また、「デジタルサービス利活用講座」として、ANA(全日本空輸)のアプリの使い方を講座に取り込んでいる。

 たとえば、ANAアプリを使ったオンラインチェックインの操作から、2次元コードを使った搭乗までを疑似体験できるほか、航空機に乗るシーン以外でも利用できるANAアプリの機能の使い方などを学習できる。また、スマートフォンを使ったオンラインツアーの楽しみ方などもあわせて紹介される。

デジタルデバイド解消に向けた取り組み

KDDI 経営戦略本部 副本部長の江幡 智広氏

 KDDIでは、デジタルデバイド解消に向けての取り組みをすすめており、auショップなどでマイナンバーカードに関する内容や、車両型の出張auショップを運営し、auショップがない地域での契約手続きなどができるサービスに取り組んでいる。

 同社単独ではなく、全国の自治体と民間企業とともに、デジタルデバイドの解消に向けた取り組みを進めており、実際にスマートフォンの普及率が向上し、スマートフォンを生活に取り入れるユーザーが増加したという成果も出ているという。

 スマートフォンの普及率が上昇するなか、スマートフォンの利活用をさらに進めるべく、60歳以上の40%が生きがいに感じているという旅行に注目し、デジタル化が進んでいる航空業界と連携した取り組みを実施することになったとしている。

 一方、ANAグループのANAあきんど 執行役員 地域創生部長の池田 暢也氏は、同社について地域創生や観光振興を担っており、交流人口の拡大により航空需要拡大という一連のサイクルを形成することが目標と説明。

 同社では、山口県と「山口型ワーケーション」をすすめており、そのなかでKDDIの社員が有志で参加したところから今回のサービスが実現したという。

ANAあきんど 執行役員 地域創生部長の池田 暢也氏

GINZA 456でもイベントを開催

 GINZA 456でもデジタルデバイド解消をテーマにした展示や体験型イベントが実施されている。

 エントランスがある1階では、KDDIの前身企業であるIDOや第二電電(DDI)ツーカー時代の携帯電話からauのスマートフォンまでの代表機種を展示したコーナーや、KDDIがデジタルデバイド解消に向けた取り組みを紹介する展示が用意されている。

展示機種例

 デジタルデバイド解消の取り組みでは、ドローンや衛星通信「Starlink」などを活用したさまざまなソリューションを用意している。また、扉を開けるとKDDIの取り組みが紹介されるユニークな展示が用意されている。

扉を開くと取り組みが紹介されるしかけ
宇宙を含めた全国での取り組みを紹介

 地下1階には、平成時代の渋谷と現代のルーラルエリア(過疎地)を再現した展示が用意されている。貸し出される端末で展示のアイコンをスキャンすると、平成時代や過疎地のユーザーが困っていることが紹介され、KDDIの技術によって解消される流れなどがテキストで紹介される。

平成時代の渋谷
現代のルーラルエリア

 また、実際に映し出されているアイコンを手でタッチすると、困っている光景が実際に映し出される仕掛けも用意されている。

アイコンを端末でスキャンすると解説が表示される
平成の渋谷のシーンでは、その時代の絵文字がARで表示される
フィーチャーフォンを高く上げて“電波を探す”ようす

 筆者も実際に体験してみると、電波が掴まないといった基本的な困りごとは、過去も昔も同じような出来事が発生している一方、現代ではすぐに解消できる技術が整っていることがわかり、あらためて今後の取材活動に生かしていきたいと思う一幕もあった。