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ソフトバンク、MECアプリと5Gのネットワークスライスの連携を自動化する実証に成功

 ソフトバンクは、「SRv6 MUP」(Segment Routing IPv6 Mobile User Plane)と「SRv6 Flex-Algo」を活用し、MECサーバーのアプリケーションと5G通信を利用中のユーザーが接続するスライスの連携を自動化する実証実験に成功したと発表した。今後、商用5Gネットワークへ「SRv6 MUP」を本格導入するべく設計構築段階に移行するという。

 「SRv6 MUP」は、これまで交換機由来だった回線交換のアーキテクチャを、パケット交換のアーキテクチャに変換する技術。これまでの「線でたどりつく」かたちから「ネットワークでたどりつく」ようにすることで、負荷の軽減や障害に強いネットワーク構築を図っている。

 今回の取り組みでは、5G交換機の増設や構成の変更などを行うことなく、SRv6 MUPによってIPネットワークと5Gコアネットワークのスライスを、MECサーバー上のアプリケーションの展開と同時に自動的に利用できるようになる。

 これにより、システム構成がシンプル化されたり、運用コストが低減されたりする。また、アプリケーションをMECサーバーとスライスに迅速に展開できるようになるため、さらに5Gの活用が進むとしている。

 なお、同社は2022年9月20日~22日にデンマークのコペンハーゲンで開催される「Digital Transformation World 2022」のショーケースで、今回の取り組みに関するデモンストレーションを展示する。ArrcusのネットワークOS上に実装したSRv6 MUP/SRv6 Flex-Algoを5Gの仮想ラボ環境に導入し、Elisaの自動化ソリューションで展開するMECアプリケーションとの連携が披露される。