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7月のKDDI通信障害、影響を受けたのは約2300万人

 総務省は、KDDIと沖縄セルラーから、7月2日に発生した通信障害についての報告書を受領したと発表した。報告書をもとに、影響を受けたユーザー数も明らかにされている。

 それによれば、音声通話での影響を受けた人数は、KDDIで約2278万人、沖縄セルラーで約38万人となっており、あわせて全国で約2316万人となる。これは、通常時の通話数(呼数)との差分、1人あたりの平均通話数から推計された数値。

 一方、データ通信については、KDDIで765万人以上、沖縄セルラーで10万人以上とされている。通信障害により、一時的に位置登録できなかったことから、通常時との差分の最大値として推計された。

 なお、障害発生中および回復宣言直前に実施された記者説明会では、「影響する回線数は全国で最大3915万回線。このうちスマートフォンや携帯電話は最大約3580万回線、MVNO向けが最大約140万回線、IoT回線が最大約150万回線」などとされており、その後の調査で、影響数が絞り込まれた格好。とはいえ、相当数のユーザーに影響が及んだこともあらためて示された。

 障害は2日1時35分~4日15時まで61時間25分にわたって続いた。

 その原因としては、KDDIの全国のネットワークに関係するルーターのメンテナンス作業で、経路を誤って設定したことで、メンテナンス対象のルーターを経由する通信が一時的に断たれてしまい、位置登録要求の信号が大量に発生したため。大量の信号により、音声交換機で輻輳と呼ばれる、大混雑が発生し、連鎖的にauのネットワークに輻輳が波及した。

 KDDIでは明日29日に会見を開催する予定。そこで詳細が語られるとみられる。