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5Gの新規格「NR-Light」って何? クアルコムの“中の人”が解説

 米クアルコム・テクノロジーズ(Qualcomm Technologies)は、同社のブログのなかで、“RedCap”と呼ばれる5Gの新規格「NR-Light」について解説している。

 解説は、同社のエンジニアリング・シニア・ディレクター(Senior Director of Engineering)を務めるキラン・ムッカヴィリ(Kiran Mukkavilli)氏によるもの。

 2022年3月にステージ3の仕様凍結が実施された、3GPPによる5Gの規格「リリース17(Release 17)」。このなかで、中間層のIoT向けのプラットフォームとして「NR-Light」が導入された。

3GPP「Release 17」のページより

 「NR-Light」は、5Gにおいて、「拡張モバイルブロードバンド(eMBB)」「大規模IoT(mIoT)」といった高性能かつ複雑性の高いプラットフォームと、低消費電力などの特性を持つ「ナローバンドIoT(NB-IoT)」「拡張マシン型通信(eMTC)」などの“すき間”を埋めるべく開発されたもの。

 「NR-Light」は、上りと下りで高いスループットをサポートする「eMBB」と比べると性能は劣る。一方、「NB-IoT」などを大幅に上回る、上り50Mbps・下り150Mbpsのスループットを実現する。

 複雑性が抑えられたことにより、「NR-Light」はデバイスの小型化や省電力化などに貢献。スマート監視カメラなどの産業用デバイスに加え、ハイエンドのスマートウォッチなどのコンシューマー向けデバイスにも適しているという。

 将来的な「リリース18(Release 18)」で、「NR-Light」が測位性能の要件や強化に重点を置いて進化する予定である、とムッカヴィリ氏は紹介している。