ニュース

「マイナポイント」で複数回申し込める不具合発覚、総務省が防止策

 総務省は、「マイナポイント」事業について、本来1人1回のみ申し込めるはずが、複数回申し込める場合があることを明らかにした。

 実際に複数回申し込まれたことも確認されており、同省では防止策を講じるほか、市区町村に対して、適切な事務処理を行うよう通知を出した。

今回発生した事案の概要

 マイナポイントは、マイナンバーカードの「利用者証明用電子証明書」を利用して申し込むしくみ。証明書が更新された場合にも、新旧の証明書をひも付けることで、同一人物であることを確認している。

 しかし、市区町村において、“法律で想定されていない場面”で証明書の失効を行うと、新たな証明書の発行後も新旧の証明書のひも付けが行われず、本来不可能であるはずの複数回の申込みが可能になったという。

今後の対応や発生件数など

 総務省ではこのようなケースについて、新たな証明書とのひも付けを行うなどの防止策を講じている。

 また、6月28日には、市区町村に対し、適切な事務処理の徹底を図るよう通知を出していた。

 マイナポイントへの複数回の申込みについて、これまでの調査で判明している件数は471件(2回が470件、3回が1件)。このうち、申込後に2万円のチャージなどが必要になる「マイナンバーカード新規取得分に係るマイナポイント」については、実際にマイナポイントが付与されたかどうか、調査が進められている。

 総務省は、実際にマイナポイントが複数回付与されている利用者を確認した場合、マイナポイントの利用規約に基づき、決済事業者と連携してポイントの精算を行うとしている。