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3Dツアー「AVATOUR」やボリュメトリックビデオのプラットフォーム「HoloSuite」はどんなサービスか――NTT DOCOMO VENTURES DAYレポート

 5月下旬に開催されたNTT DOCOMO VENTURES DAY 2022において、簡易な機器でバーチャルツアーを実現する「AVATOUR」やボリュメトリックビデオを手軽に作れるARCTURUSの「HoloSuite」が展示された。

スマホで4K 360度ライブ配信

 AVATOURは、手軽にバーチャルツアーを実現できるソリューション。専用のカメラなどは必要なく、スマートフォンと市販の360度カメラだけで配信できるもので、複数の視聴者に同じ映像を配信しつつ、各視聴者がそれぞれが見たい部分を自由にズームできるといったメリットがある。

撮影に用いる機材は市販のスマホやカメラなど
一般的なVRヘッドセットで視聴

 従来のように画一的な映像を配信するに留まらないため、新型コロナ禍で需要の高まりを見せるリモート会議などはもちろん、部屋の内見や旅行ツアーなどにも活用できる。

 AVATOURは、日本においてはNTTドコモとNTTビズリンクが販売を担当しており、大手旅行会社からも採用されるなどの実績があるという。

ボリュメトリックビデオを手軽に編集・配信

 「ARCTURUS」は、ボリュメトリックビデオの映像編集作業や視聴者の通信環境に合わせてビットレートを自動的に変更するツール「HoloSuite」を提供する。

ARで現れるボリュメトリックビデオで撮影された3Dモデル
どこに人がいるかを認識してのコミュニケーションも

 ボリュメトリックビデオは、専用のスタジオで数十台のカメラを用いて、多数の角度から人や物を撮影。立体モデルを3Dで表現できる技術で、Eコマースやエンタメなどさまざまな分野での活用が期待される。

 HoloSuiteは、ボリュメトリックビデオの編集から配信までが可能なプラットフォーム。ボリュメトリックビデオはデータ量が大きく、5Gなど高速回線が必要だが同社の仕組みを利用することで、100GB程度のデータでも数MBに圧縮して配信できるうえ、再生時にはAI処理で人の目には圧縮されていないかのような画質で楽しめるとしている。

 同社の技術は、楽天ファッションウィーク内の展示やファッションブランドのECサイトでも用いられているという。