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「Google フォト」、新ウィジェットのインストール数を10倍にした施策とは?

 グーグルは、Androidの開発者ブログにおいて、「Google フォト」における“思い出”ウィジェットのインストール数を大幅に増やした施策を紹介している。

“思い出”ウィジェットについて

 「Google フォト」における“思い出”ウィジェットを使うと、そのユーザーにとっての“思い出の写真”をスマートフォンのホーム画面上に表示できる。

 しかし、「ユーザーにとって便利な機能」と考えていたグーグルの思惑に反し、同ウィジェットのインストール数はやや伸び悩んだという。

ウィジェットの認知度アップに向けた施策

 そこでグーグルは、“思い出”ウィジェットに対する認知度を向上させるべく、Androidの「Google フォト」ユーザーに対して通知を表示する施策を行った。

 対象のユーザーのスマートフォンには、同ウィジェットの存在を知らせる通知が届き、その通知をタップするとウィジェットの設定画面に遷移するしくみ。

 この施策により、“思い出”ウィジェットのインストール数は10倍に増加。施策を行う前と比較して、コンバージョン率が15%アップし、一日あたりのアクティブユーザー(DAU)は10倍になったという。

今回の施策が成功した2つの理由は?

 グーグルでは、今回の施策が成功した理由は、「明確な価値の提案」「クリック後の効率的なフロー」にあったと分析。

「明確な価値の提案」

 “通知”に関するグーグルの考えは、「迷惑ではなく役に立つものであるべき」というもの。そのためには、「適切な文章の長さや情報の強調によって、付加価値を明確にする必要がある」とする。

 同社はこうした考えのもと、今回の施策を行うにあたり、ウィジェットに関する通知の文章について3つの候補をテスト。候補のなかで最も優れていたものは、最も劣っていたものとの比較で、“思い出”ウィジェットのインストール数を12%向上させることに成功したという。

「クリック後の効率的なフロー」

 Android向けに行われた今回の施策では、ユーザーがすぐに“思い出”ウィジェットをインストールできるようなしくみになっていた。

 一方、2022年初頭に行われたiOS向けの施策では、このようなしくみが整っておらず、コンバージョン率は低下したという。