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ドコモ、「ドローン中継局」の全国運用を開始――災害時の迅速なエリア復旧が可能に

 NTTドコモは、災害時に被災地域で一時的に携帯電話サービスを提供できる「ドローン中継局」の運用を全国で開始した。

 ドローンに小型の中継局を搭載し、周辺のドコモ基地局の電波を捉えて中継することで、一時的に被災地で携帯電話サービスを提供できるようになる。従来の移動基地局車と比較して、可搬性に優れており現場到着からおよそ1時間ほどで運用を開始できるという。

運用のイメージ
ドローン中継局
飛行する様子

 1機でカバーできる範囲は半径500m。風速10mの中でも飛行可能で、陸上から電源を供給し、係留したかたちで滞空させる。連続での使用時間は、整備点検上の観点から最大で24時間としている。対応する通信方式は3GとLTE(800MHz帯/2GHz帯)。

 同社では2017年からドローン中継局の導入に向けた実証実験などを実施。2020年6月のドローン中継局の運用に対応した法改正後も、一部地域での運用や飛行訓練を行ってきた。

 全国の主要保守拠点への配備と運用習熟が進んだことから今回、全国での運用が開始された。現在の配備台数は7台で今後、活用の仕方などを検証しつつ、増やしていきたいという。

訓練の様子

【追記 2022/02/09 19:00】
 ドローンの機体と飛行中の様子の写真を追加しました。

【追記 2022/02/09 18:05】
 1機あたりのカバー範囲、現時点での導入台数、稼働時間を追記しました。