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日本通信、企業や大学にローカル5G向けSIMカード提供

 日本通信は、基地局を設置運営する企業や大学などを対象に、ローカル5G向けのSIMカードを提供する。先行受注済の注文を含め、2月7日から出荷を行う。

日本通信 ローカル5G向けSIMのサービスイメージ

 ローカル5G/4Gでは、企業や大学、自治体などが基地局を設置できるが、基地局の設置者がSIMカードを生成しないと、通信そのものが行えない課題がある。

 ローカル5G向けのSIMは、SUPI(Subscription Permanent Identifier、国際モバイル加入者識別子)、K(Subscription Key、秘密鍵)、OP(Operator Code、事業者コード)など、多くの情報を生成して書き込む必要があるため、技術面でのハードルが高いという。

 日本通信が提供するローカル5G向けSIMカードは、プラスティック形のSIMカードに加えて、eSIM、プラスティック形SIMカードの上に貼りつけるタイプのオーバーレイSIMの3種類から選べるほかセキュリティを強化したSUCI(Subscription Concealed Identifier)をサポートする。

 基地局への接続認証に使用するK/OPは、SIMカードを発行する企業や大学などが自ら設定することも、日本通信がランダム生成することも可能。

 日本国内のMVNOサービスの多くは、MNOが発行するSIMカードを調達して利用者に提供している。本来、SIMカードには様々な機能を搭載できるが、MNOが発行するSIMカードは当該事業者に限り利用できるため、MVNO側で新たな機能を搭載することができない。

 日本通信が発行するSIMカードでは、SIMカードに新たな機能を追加することも可能なため、これまでMNOのSIMカードでは実現できなかったサービスの提供も可能になるという。