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ものを上に載せるだけでエリア化、「置くだけアンテナ」をドコモが公開

 NTTドコモは、docomo Open House22において上にものを置くだけでエリア化できる「置くだけアンテナ」を公開した。

立方体の下部に見えるのがプラスチック片

 5Gで採用されているミリ波帯や6Gに向けて実用化が進められている、さらに高周波数帯の電波は、直進性が強く遮へい物があると遮断されてしまい、エリア化が難しい。置くだけアンテナは、主に工場などエリア化が難しかった場所などでの利用を見込む。

白い線が誘電体導波路。この上にプラスチック片を置くと電波が発射される
展示では60GHzの電波を流し映像を送信していた

 電波の通り道となる「誘電体導波路」と呼ばれるものにプラスチックの小片を接触させるとそこから電波が発射される。プラスチック片のかたちを工夫することで、電波を発射する方向も変えられるという。

 同社では、2021年に「つまむアンテナ」を公開しており、今回の置くだけアンテナはそのバリエーションのひとつとなる。「つまむ」から「置く」にすることで床の中に仕込むだけでエリア化できるなど、より柔軟な運用が可能になるとしている。

こちらはつまむアンテナ

 現状では、つまむアンテナも含めて10mほどの長さを実現しているといい、素材の進化によりどこまでロスを軽減できるかが、長距離化のカギになるという。