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つまむだけでエリア構築できるアンテナ、ドコモが開発

 NTTドコモは、つまむだけで通信エリアを構築できるアンテナを開発した。

 同アンテナは、ケーブルをプラスチックの小片でつまむだけで通信エリアを構築できるもの。高周波数帯の電波を伝搬するケーブル「誘導体導波路」が持つ、つまんだ箇所から電波の一部がケーブルの外部に漏洩するという現象を利用している。

実証の様子

 ケーブル上のどこをつまんでも通信エリアを構築でき、複数の場所を同時につまむと複数の場所でエリアを構築できるため、必要な場所で必要なときにすぐに高速通信を利用できる。人や機材に遮られる、オフィスや工場でのレイアウトフリー化を実現でき、プラスチックのつまみを外せば、電波の放射を止められるため、電波干渉や特定の場所で電波強度を高めたい場合など、柔軟な運用を可能にしている。

 誘導体導波路は、5GやBeyond 5Gの高い周波数帯でも利用できる伝送線路として注目される技術。

 同アンテナは、60GHz帯での実証実験に成功しており、2021年度上期からドコモの商用5Gサービスで利用されている28GHz帯でのエリア構築での検証を進め、実用化を目指すとしている。

 詳細については2月4日から開催される「docomo Open House 2021」において公開される。