ニュース

楽天モバイルら3者、自律移動サービス実現に向けた自律ネットワークの研究開発を開始

 楽天モバイル、名古屋大学、沖電気工業(OKI)は、自律移動サービスを実現する自律ネットワークに関する研究開発を開始した。

 期間は2025年3月末までを予定しているという。

協調型自律ネットワークにより実現される世界のイメージ

 本研究開発は、情報通信研究機構(NICT)が公募した「Beyond 5G研究開発促進事業」における取り組みの一つ。

 3者は、協調型自律ネットワークの基盤技術の確立と、自律移動ロボットの連携による効率的な映像配信サービスやIoTサービスの実現を図る。

「協調型自律ネットワーク」とは
  • サービスの通信に対する要求に自律的に応答し、多様なサービスと協調しながら安定して動作する自律ネットワーク

 本研究開発では、楽天モバイルは、CDNや自律移動ロボットを含む、多様なサービスの要求に自律的に対応できるモバイルネットワークの実現に向けた研究開発を実施する。

「CDN(Contents Delivery Network)」とは
  • 大容量のデジタルコンテンツをインターネット上で効率的に配信するために、コンテンツを蓄積するキャッシュサーバーなどを配置した、最適化されたネットワーク
  • 「双方向CDN」とは、サーバーからのコンテンツ配信だけでなく、自律移動ロボット側で撮影したコンテンツを蓄積し、他の端末やサーバーに送信するといった、双方向でのコンテンツ配信に最適化されたネットワークを指す

 また、名古屋大学は、自律移動のためのモジュールや、カメラやマイク、ロボットハンド、録画用ディスクなどのサービスモジュールを組み込み、必要に応じてネットワークに帯域などのサービスを要求する自律移動ロボットを開発する。

 そして、OKIは、自律ネットワーク上で、自律移動ロボットやモバイル端末などが高画質映像を高品質で受信・送信できるための、自律ネットワーク上の双方向CDN制御の研究開発を実施する。

 3者は本研究開発を通じて、自律ネットワークおよび自律移動ロボットを用いた新たなユーザー体験を創出し、日本の国際競争力向上に必要な通信技術の発展と「Beyond 5G」における新サービスの実現に寄与していくとしている。