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Apple Watch向け「watchOS 8」が今秋登場、その特徴は
2021年6月9日 00:00
アップルは、Apple Watchのソフトウェアの最新版「watchOS 8」を発表した。今秋リリース予定で、7月からパブリックベータ版が公開される。iOS 15搭載のiPhone 6s以降とペアリングされるApple Watch Series 3以降に提供される。
「ポートレート」文字盤
Apple Watchの文字盤(ウォッチフェイス)では、新たに「ポートレート」が導入される。iPhoneで撮影されたポートレート写真のなかの顔を認識して的確にトリミングして表示する。
写真アプリも刷新され、新たな方法でコレクションを観られるようになる。またメモリーとおすすめの写真がApple Watchと同期するようになる。
Wallet機能
Apple Watchを、自宅やオフィス、ホテル、自動車の鍵としても利用できる「ホームキー」機能が用意される。かざしてロックを解除、という流れで使うことになる。家族と鍵を共有することもできる。
2021年後半には、ハイアットやディズニーリゾートのホテルでは、ドアの鍵をApple Watch対応にするよう取り組み始めているという。Walletには、宿泊する部屋の情報も格納され、チェックインできるのか、部屋番号はどうなるのかわかる。
2020年に発表されたクルマの鍵としての機能では、これまでNFC対応として使う形だったが、watchOS 8では、UWBを活用する。また、たとえば10m先に自らのクルマがあれば、Apple Watchからクルマのクラクションを鳴らしたり、車内の空調をコントロールしたりできる。
また1m程度まで近づくと、自動的にクルマのドアのロックが解除される。
米国においては、運転免許証や州ごとのIDカードをサポート。詳細は2021年後半にも明らかにされる。なお、米国外での展開は明らかにされていない。
ホームアプリ
ホームアプリは刷新され、スマート家電がより使いやすくなった。
ステータスコントロールを示す画面では、室内の温度、照明の状況、扇風機の稼働状況などがわかる。あわせてApple Watchから照明などスマート家電のON/OFFを操作できる。
ホームアプリの新機能「カメラルーム」は、HomeKit対応のカメラで捉えた映像を、Apple Watchでも観られるようにする。カメラにスピーカーがあれば、Apple Watchのマイクを使って、インターフォンとしても使える。
インターコム(Intercom)と記されたボタンから、HomePodやほかのデバイスにメッセージを送れる。
マインドフルアプリ
呼吸アプリは、watchOS 8で「マインドフルネス」アプリにリニューアルされる。
新たなビジュアライゼーションが用意され、「リフレクト」という新タイプのセッションが追加される。リフレクトでは、たとえば、「最近で落ち着きを感じた時間を思い出してください。その感覚をこの瞬間に感じてみてください」または「感謝していることをひとつ思い出して、なぜそれほど感謝しているかについて考えてみてください」といった内容に表示され、瞑想しやすいよう導く。
終わると、マインドフルネスとしてどういう状態だったか、心拍数がどの程度だったか示してくれる。
これまで呼吸のリマインダーが通知されていたが、watchOS 8ではマインドフルネスのリマインダーを、ユーザーがあらかじめ指定したタイミングで受け取れる。
このほか、ワークアウトでは、ピラティスと太極拳がサポートされる。
睡眠時の呼吸
Apple Watchではこれまで、睡眠時間、心拍数、血中酸素ウェルネスなどを測定できるようになっていた。
watchOS 8の新機能として、睡眠時、1分間あたりの呼吸回数も測定できるようになる。加速度センサーで計測するもので、iPhoneのヘルスケアアプリで確認できる。またHealthKitで許可を得て、サードパーティが測定値を利用することもできる。
メッセージと連絡先
Apple Watchでのコミュニケーションとして、メッセージでは新たにスクリブル、音声入力、絵文字を利用できるようになる。単語や語句を入力してGIFアニメを選択することもできるようになる。