2機種のドローンで都市高速の橋梁点検、ドコモと首都高技術

　NTTドコモと首都高技術は、ドローンを活用した橋梁点検技術を確立したと発表した。

　2社が開発した手法は大小2機種のドローンを併用するもの。大型のドローンに高精細カメラを搭載し広範囲を撮影。予定のルートを自立飛行し、定期的なスクリーニング検査を実施する。小型ドローンでは、大型機では入り込めない橋の入り組んだ場所を飛行し外側から見えにくい場所を撮影する。

　大型ドローンは、自律制御システム研究所の「ACSL-PF 2」。ステレオカメラやLiDARを搭載する。小型ドローンはSkydio製の「Skydio 2」で、上下6つの魚眼レンズで360度障害物回避機能を持ち、90cm程度の橋桁内部も撮影する。

　撮影した映像や写真はドコモのドローンプラットフォーム「docomo sky」で管理される。橋梁で撮影された写真や動画はGPS情報が取得しづらく撮影場所との紐付けが困難だったが、docomo skyによりそれが可能になるという。これにより異常のある箇所を効率よく発見できるとしている。

　撮影した写真は飛行ルートに沿った形で表示され、動画では確認必要箇所にコメントをつけることで効率的に点検前スクリーニングができる。

　従来、首都高速道路などの都市高速道路の橋梁は人口密集地帯や海上など、離着陸場所が限られるためこれまでの手法ではドローンによる点検は難しかったという。今後急増が予測される定期点検前のスクリーニングでの活用を想定しており、両社では今後、同手法を橋梁点検で用いるとともに、運用向上に取り組むとしている。