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「バーチャル渋谷」に原宿エリアが誕生、10周年のきゃりーぱみゅぱみゅがサポーターに就任

 KDDIは、渋谷区公認の仮想空間「バーチャル渋谷」を拡張し、新エリア「原宿」エリアを5月25日11時から提供開始する。

 これまでの「渋谷」エリアでの盛り上がりはそのままに、「KAWAII」カルチャーの発信拠点として世界からも注目されている原宿エリアをバーチャル化し、ECサイトとの連携など新しい取り組みも実施する。

 発表会には、渋谷未来デザイン理事・事務局次長の長田 新子氏、KDDI 事業創造本部 ビジネスインキュベーション推進部 部長の中馬 和彦氏、渋谷区 区長の長谷部 健氏、ラフォーレ原宿 館長の安藤 正志氏、渋谷区観光協会 代表理事の金山 淳吾氏が登壇。後半にはバーチャル原宿のサポーターに就任するきゃりーぱみゅぱみゅが登場し、サポーター就任への意気込みを語った。

ハロウィーンイベントでは40万人以上が来場

発表会に登壇した3人。左から渋谷未来デザイン理事・事務局次長の長田 新子氏、渋谷区 区長の長谷部 健氏、KDDI 事業創造本部 ビジネスインキュベーション推進部 部長の中馬 和彦氏
渋谷未来デザイン理事・事務局次長の長田 新子氏

 渋谷未来デザインの長田氏は、「バーチャル渋谷」の取り組みについて、「バーチャルハロウィーンでは40万人が来場したほか、日本一大きいクリスマスツリーなどさまざまな取り組みを実施してきた」とこれまでの成果を披露。

 また、クラウドファンディングにより渋谷ゆかりのアーティストのライブが楽しめる「バーチャルライブハウス」を3月末にオープン。23日までの毎週末にライブ配信している。

 そのなかで、ユーザーから「エリアの拡張」の要望が挙がっていることをとりあげ、渋谷エリアの拡大とともに「カルチャーの発信拠点となる原宿エリア」の拡大もあわせて実施したという。

 原宿エリアでは、ショッピングなど「常に来てもらえるような」エリア設計を実施しているとし、コロナ禍のなかでも文化的なものを発信していきたいと今後の意気込みを語った。

KDDI中馬氏「世界展開・事業化を検討」

KDDI 事業創造本部 ビジネスインキュベーション推進部 部長の中馬 和彦氏

 KDDIの中馬氏からは、今後の「バーチャル原宿」の展開を聞いた。

 原宿エリアでは、原宿に場所を構えるアパレルを取り込み、バーチャル空間上で展開する。コロナ禍でリアルでは100%の実力を出しづらい状況にあると中馬氏は指摘、バーチャル原宿でリアルに近いEC体験を提供するとしている。

 今回の原宿エリアでは、神宮前交差点周辺エリアをバーチャル化。ECやポップカルチャーイベントなど取り組んでいく。

 展開して1年を迎える「バーチャル渋谷」の取り組みについて、中馬氏は「現状では、リアルとバーチャルが別々になっている。(中馬氏らが)目指しているものは『バーチャルとリアルが融合』した姿で、相互が繋がり行き来できるものを展開したい」とした。

 そのうえで、コロナ禍の現状で「バーチャル→リアル」へ送客する施策は難しいが、今後は「もう一つの原宿」ではなく「バーチャルとリアルが融合」した世界を提供し、この取り組みを世界展開していく方針を示した。

 なお、世界展開について中馬氏は「まずはバーチャル渋谷でリアルとバーチャルを100%融合させること」とし、本年いっぱいは「渋谷・原宿エリア」に注力し、来年以降に世界展開していきたいとしている。また、同取り組みの事業化については検討しているとのこと。

 渋谷区観光協会の金山氏からは「コロナ禍ではあるが、街全体の経済活動は完全に止まっていない。『KAWAII』は、原宿から世界に進出した言葉で、この原宿から世界にカルチャーを発信していきたい」と期待のコメントを寄せた。また、現在スポットで展開されているバーチャル渋谷の取り組みについて金山氏は、「渋谷と原宿が一体化され、もっと大きな取り組みができればいい」と今後の展開の考えを示した。

 ラフォーレ原宿館長の安藤氏からも「ラフォーレ原宿としても夢のあるお話」とし「オンライン購買ニーズが求められているなかで、新しいショッピング体験を提供できる」と評価。ラフォーレ原宿としても「ライブコマースや越境コマース、AIなどの取り組みをリアルで実施してきた。これらの取り組みとバーチャルが連携し、相互送客などを期待したい」と取り組む姿勢をみせた。

渋谷区 区長の長谷部 健氏

 渋谷区長の長谷部氏からは「(渋谷区からも)一緒に展開させてもらえるものがあれば参加したい」とコメント。渋谷区としてもバーチャル渋谷の取り組みを評価しており、今後も協力していくとした。

きゃりーぱみゅぱみゅ「これからもKAWAIIカルチャーを発信」

任命書を手渡す渋谷区長の長谷部氏ときゃりーぱみゅぱみゅ

 発表会後半には、「バーチャル原宿」のサポーター就任式が開催された。

きゃりーぱみゅぱみゅ

 渋谷区長から任命書を手渡されたきゃりーぱみゅぱみゅは、「原宿という街に出会って『きゃりーぱみゅぱみゅ』が誕生し、今年で10周年を迎える」ことを踏まえ「これまでも原宿のKAWAIIトレンドを発信してきたと思います。これからも(バーチャル渋谷の原宿エリアと)いっしょにKAWAIIカルチャーを発信していきたいです」と同取り組みに対する意気込みをコメントした。