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厚労省、4カ月見逃された“Android版COCOA”不具合の調査結果を発表

 厚生労働省は、新型コロナウイルス感染症対策として提供するスマートフォンアプリ「COCOA」で、4カ月に渡って放置されていたAndroid版での不具合についての調査結果を発表した。

 2021年2月に明らかになった今回の事象は、2020年9月28日にリリースされたAndroid版「COCOA」のバージョン1.1.4で、「接触通知が受け取れない不具合」が発生。有志からの指摘はあったものの、2021年2月に改修版が登場するまでそのまま4カ月放置された。

 報告書では、アプリで不具合が発生することは避けられない面があるものの、それにいち早く気づき、スピーディに対応していくことが重要と指摘。

 不具合の発生以上に、4カ月放置されたことがより大きな問題として、その背景には「2020年6月のCOCOAリリース時点でテスト環境が整備されておらず、不具合の原因を調べるためのログ送信機能も実装されていない」中で、不具合が頻発し、感染防止策として必要な改修に追われていたことがあったという。

 さらに厚労省自体に、アプリ開発・運用のノウハウが乏しく、スタッフの体制も十分と言えず、発注者としてプロジェクト全体を適切に管理できていなかった。発注先の事業者とも、事業者間の役割分担や責任が不明確だったこともあらためて触れられている。