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realmeが日本上陸、ワイヤレスイヤホンやスマートウォッチなどを展開へ――61カ国でデジタルネイティブ世代に展開
2021年4月8日 11:00
シンガ・ジャパンは、グローバルでIoT機器やスマートフォンを発売する「realme」ブランドを、日本市場で展開すると発表した。
今回は、シンガ・ジャパン営業部の田中 優也氏から「realme」ブランドについて、プロダクト企画部の瀬田 ゆかり氏から日本で展開する製品について、同社社長の賀 夢瀟氏からは、今後の国内市場の方針について話を聞いた。
realmeブランドの成立から世界展開
realmeは、「OPPO」の副社長を務めたSky・Li氏が2018年に設立したブランド。デジタルネイティブと呼ばれている若者世代に製品の品質や機能、価格がマッチする製品を出したいという思いから設立されたという。
この設立の思いから、「販売はオンラインが中心」、「デザイン性を特徴とした製品」、「高品質で手が届きやすい価格で提供する」ことを重視している。これらが支持を受けた結果、2年という短い間に5000万人のユーザーを獲得でき、世界で最も速く成長したブランドになったという。
realmeは、世界61カ国のマーケットに参入し、そのうち13カ国で市場シェア5位以内となるまでに成長した。
優れたデザイン
realmeでは、ブランドのビジュアルデザインにエディー・オパラ氏を、プロダクトデザインディレクターとして深澤 直人氏を起用。また、realmeデザインスタジオでは、エルメスのデザインにも関わった経験を持つジョゼ・レヴィ氏をアートディレクターに迎え入れている。
ただの“電子機器”ではなく、ユーザーの生活を包み込むような豊かさを届けたいという想いが込められている(田中氏)という。
日本での展開
日本市場でもグローバル同様「デジタルネイティブ世代をメインターゲット」に展開していく。
「彼ら(デジタルネイティブ世代)の持つ無限の可能性と行動能力を後押しすることをコンセプトに、彼らの求める高品質デザイン価格を提供し、彼らのニーズに寄り添い一緒に成長したい」(田中氏)としており、洗練されたデザインを施した製品を展開していくとしている。
日本で展開する製品
日本では、realmeの製品群から「ワイヤレスイヤホン」、「スマートウォッチ」、「モバイルバッテリー」の製品を展開する。
同社プロダクト企画部の瀬田 ゆかり氏は「品質と価格のバランスにこだわりをもつユーザーが増えてきている」と指摘。そのうえで、日本市場への参入は「ITリテラシーが高いユーザーが多く、realmeにとって非常に重要なマイルストーン」と考えているという。
realme Budsシリーズ
ワイヤレスイヤホンのrealme Budsシリーズからは、完全ワイヤレスの「realme Buds Air Pro」とジョゼ・レヴィ氏がデザインした「realme Buds Q」、「realme Buds Wireless Pro」が発売される。発売日と価格は、「realme Buds Air Pro」が4月15日発売で1万3800円(税込、以下同)、「realme Buds Q」が4月15日発売で3480円、「realme Buds Wireless Pro」が5月以降発売で9980円。
「realme Buds Air Pro」と「realme Buds Wireless Pro」は、最大35dBのノイズキャンセリング機能を搭載。realme S1チップを備え、省電力性能と高性能なノイズキャンセリング機能を両立させた。
それぞれ10mmと13.6mmの大型ドライバーを搭載し、Wireless ProではLDACコーデックに対応する。
このほか、ゲームプレイ時の低遅延を実現する「ゲームモード」やバッテリーの急速充電などをサポートする。
「realme Buds Q」は、同社のアートディレクターであるジョゼ・レヴィ氏が半年以上をかけてデザインした完全ワイヤレスイヤホン。イヤホン本体の重さは片耳3.6g、製品全体でも35.4gと軽量ボディにもかかわらず、10mmの大型低音ドライバーを備えている。
イヤホンや音楽アプリの操作をイヤホンに触るだけで操作できるほか、Androidアプリ「realme Link」を使えば、操作感などをカスタマイズできる。
また、IPX4の防水性能、ゲームモードをサポート。20時間連続再生できる大容量バッテリーを搭載しており、長時間ストレスなく楽しめる。
スマートウォット「realme watch s」
スマートウォット「realme watch s」は、1.3インチのタッチスクリーンを備え、600ニットの最大輝度をサポート。6万5000色を発光でき、色とりどりの文字盤デザインをラインアップする。
機能面では、「心拍数測定」や「血中酸素レベル測定」に対応。またフィットネスバイクや屋外サイクリング、卓球、バドミントンなど16種類のスポーツモードに対応し、ユーザーのアクティビティを記録できる。
このほか、「座りすぎ防止リマインダー」や「歩数計」、「睡眠モニター」「水分補給リマインダー」機能をサポートする。
また、スマートフォント連携すれば、スマートフォンの通知をwatch sで受け取れるほか、スマートフォンのロック解除や音楽再生のコントロール、リモートシャッター機能などが利用できる。
「realme watch s」は、390mAhの大容量バッテリーを備え、約2時間のフル充電で最大15日間利用できる。防水防塵性能は、IP68をサポートしている。
「realme watch s」は4月15日に発売される。価格は1万1800円。
日本でのスマートフォンの展開は?
realmeは、グローバル市場において低価格なスマートフォン機種を発売している。日本での展開も期待したいところだが、シンガ・ジャパン社長の賀 夢瀟氏は「まずは『認知されることが重要』と考えており、スマートフォンの投入は時期を見て検討したい」とコメント。
日本市場においては、realmeの豊富な製品群の中から一度に多くのものを展開するのではなく、一つ一つ出すことでブランドのイメージを積み上げていきたいという。
「日本では、(realmeの)ブランドが浸透しておらず、ブランド浸透のためには、日頃の努力で着実に浸透させることが重要。(今回のラインアップも)ブランドを知ってもらい喜んでもらえる価格帯の製品を出した。日本のユーザーは、より良い商品を求めている。しっかりと準備して高品質の製品を投入していきたい」(賀 夢瀟氏)としており、日本で着実にブランドを浸透させていく方針を示した。