中国製の5Gチップセットを搭載した格安5Gスマホや大容量バッテリー搭載機が登場

　スマートフォン市場で勢いを増す中国メーカーの新製品の動きを香港在住の携帯電話研究家、山根康宏がまとめる「言っチャイナよ」。今回は2020年8月に中国で発表された5Gスマートフォンを紹介する。

　Realmeは5000mAhの大容量バッテリーモデルを搭載、Coolpadから登場した久しぶりの新製品は中国UNISOCのSoCを採用した。なお10000mAhバッテリーを搭載した4Gスマートフォンが登場したのでそちらも紹介しよう。

5000mAhバッテリー搭載の5Gモデル「Realme V5」

　Realmeの「V」シリーズは低価格を売りにした新しいライン。MediaTekの低価格SoC「Dimensity 720」を採用して1500元を切る低価格を実現した。しかしカメラは4800万画素を含む4つと高性能。バッテリーは5000mAhの大容量を搭載し使い勝手も高い。

4Kセルフィー動画撮影対応の5G機「Vivo S7」

　Vivoの「S7」は最近のスマートフォンの中では珍しい、iPhoneのようにディスプレイ上部に欠き取りのあるノッチデザインを採用。そのノッチ部分にはフロントカメラを2つ配置し、超広角のセルフィー4K動画の撮影に対応。自撮りにフォーカスしたスマートフォンである。

Dimensity 1000搭載のハイスペック5Gフォン「Redmi K30 Ultra」

　2020年3月に発表したシャオミ「Redmi K30 Pro」のSoCをSnapdragon 865からDimensity 1000+に変更したモデル。メディアテック製SoCにしたことでハイスペックな性能はそのままに価格は2000元を切る低価格化を実現。ポップアップ式のフロントカメラなど基本スペックはK30 Proとほぼ同等。本体厚みが増しバッテリー容量はK30 Proより減っている。

120倍、120W、120Hzと3つの「120」に対応した「Mi 10 Ultra」

　「Redmi K30 Ultra」と同時に発表されたシャオミのもう1つのUltraの名を冠したモデル「Mi 10 Ultra」は、カメラ、充電、ディスプレイ性能を大きく高めたモデル。カメラはペリスコープ式の光学10倍望遠に対応し、デジタルでは120倍撮影が可能。急速充電は120Wとなり4500mAhの内蔵バッテリーを23分で満充電可能。さらにディスプレイは高速駆動の120Hzとした。

中国産5G SoCを搭載、久々の大型新製品「Coolpad X10」

　ここ数年、中国市場では目立った新製品を出していなかったCoolpadから低価格な5Gスマートフォンが登場。

　SoCは中国UNISOCのT7510を搭載、カメラは2100万画素とし価格を抑えた。中国キャリアの中国電信（チャイナテレコム）と販売協力を結び同社経由の販売となる見込み。

有名アーティストとコラボした「OPPO Reno4 Pro James Jean Edition」

　2020年7月に発表したOPPO「Reno4 Pro」のコラボモデル。世界的に活動しているJames Jeanのアートを本体の背面に描いたモデル。太陽をモチーフにしたアートが美しい。夏の時期に向けた限定モデルで、RAM12GB+ROM256GBモデルのみを発売。

サムスン製5000万画素カメラセンサー搭載のゲーミングスマホ「iQOO 5」

　Snapdragon 865を搭載したVivoのゲーミングスマートフォンブランド「iQOO」シリーズ最新モデル。高画質カメラはソニーではなくサムスン製の5000万画素を搭載、1300万画素の超広角と1300万画素の2倍望遠と3つのカメラはいずれも1000万画素以上。8Kビデオ録画にも対応する。5G周波数は新規参入キャリア「中国広電（チャイナブロードバンドキャスティングネットワーク）の700MHz（バンドn28）にも対応。

15分でバッテリーを満充電、BMW M社とコラボしたハイエンド5G機「iQOO 5 Pro」

　同時発表されたVvo「iQOO 5」のスペックアップモデルが「iQOO 5 Pro」。120Wの独自開発急速充電に対応し、4000mAhの内蔵バッテリーを15分で満充電できる。デジタル60倍望遠のペリスコープカメラも搭載。BMW M社とコラボを行い、マットなケプラー素材仕上げの「レーシング」版」と、同社のコーポレートカラーをイメージさせるトリコロール背面仕上げの「レジェンド」版の2種類が存在する。

10000mAhの特大バッテリーを搭載する「Gionee M30」

　Gioneeのビジネス向けスマートフォン「M30」はアルミ合金ボディーに背面を革張りとした高級モデル。最大の特徴は10000mAhの大型バッテリーを搭載。

　同社は2018年に経営破綻したが2019年から再出発を図り4Gスマートフォンを展開中。