山根康宏の「言っチャイナよ」
キャリアブランドスマホや低コスト5Gチップセット搭載モデルが多数登場
2021年3月5日 06:00
スマートフォン市場で勢いを増す中国メーカーの新製品の動きを香港在住の携帯電話研究家、山根康宏がまとめる「言っチャイナよ」。今回は2021年1月に中国で発表された5Gスマートフォンを紹介する。クアルコムのSnapdragon 480、メディアテックのDimensity 700という低コストの5Gチップセットを搭載したスマートフォンが相次いで発表。またチャイナユニコムは同社初のキャリアブランド5G機を発表、チャイナテレコムも先月に続き自社ブランドスマホを発表した。
6400万画素カメラ搭載のRealme「realme V15」登場
Realmeの低価格シリーズ「realme V」の最上位モデル。6400万画素カメラに50Wの急速充電を搭載。バッテリーは4310mAhと5000mAhを切るが、本体重量は176gとし200gを切る軽量化を実現した。
主な仕様 | |
発表日 | 2021年1月7日 |
価格 | 1499元(約2万4000円)から |
チップセット | MediaTek Dimensity 800 |
ディスプレイ | 6.4インチ2400x1080ピクセル |
リアカメラ画素数 | 6400万広角+800万超広角+200万マクロ |
インカメラ画素数 | 1600万(パンチホールノッチ) |
RAM/ROM構成 | 6GB+128GB、8GB+128GB |
バッテリー】 | 4310mAh |
5G NR対応バンド | n1 / n41 / n77 / n78 |
サイズ | 160.9x74.4x8.1mm、176g |
Vivoサブブランドのフラッグシップモデル「iQOO 7」発表
クアルコムの最新チップセット、Snapdragon 888を搭載する「iQOO 7」はVivo初の同チップセット搭載スマートフォンとなる。昨年秋に発売した「iQOO 5」同様、今回もBMW M Motorsportとコラボしたレーシングデザインカラーも投入される。
主な仕様 | |
発表日 | 2021年1月11日 |
価格 | 3798元(約6万2000円)から |
チップセット | Qualcomm Snapdragon 888 |
ディスプレイ | 6.62インチ2400x1080ピクセル |
リアカメラ画素数 | 4800万広角+1300万超広角+1300万ポートレート |
インカメラ画素数 | 1600万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 8GB+128GB、12GB+256GB |
バッテリー | 4000mAh |
5G NR対応バンド | n1 / n3 / n28 / n38 / n41 / n77 / n78 / n79 |
サイズ | 162.2x75.8x8.7mm、209.5g |
世界初、Snapdragon 480搭載5GスマートフォンVivo「Y31s」発表
クアルコムのSnapdragon 400系5Gチップセット「Snapdragon 480」を搭載した世界最初のモデル。ディスプレイ解像度はフルHD+だがカメラ性能を引き下げることで、1000元台の低価格を実現した。
主な仕様 | |
発表日 | 2021年1月15日 |
価格 | 1498元(約2万4000円)から |
チップセット | Qualcomm Snapdragon 480 |
ディスプレイ | 6.58インチ2408x1080ピクセル |
リアカメラ画素数 | 1300万広角+200万深度測定 |
インカメラ画素数 | 800万(水滴型ノッチ) |
RAM/ROM構成 | 4GB+128GB、6GB+128GB |
バッテリー | 5000mAh |
5G NR対応バンド | n1 / n3 / n28 / n41 / n77 / n78 |
サイズ | 164.15x75.35x8.4mm、185.5g |
日本向け「A54 5G」ベースモデル、OPPO「A93 5G」
「A93 5G」はOPPOのミドルレンジライン「A」シリーズの最上位モデルとなる。チップセットはSnapdragon 480を搭載する。KDDIから発売予定の「A54 5G」はカメラ以外のスペックがほぼ同等で、両者は兄弟モデルと推定される。なおグローバル向けには「A93」(4Gモデル)が2020年秋に発売されているが別の製品である。
主な仕様 | |
発表日 | 2021年1月15日 |
価格 | 1299元(約2万1000円)から |
チップセット | Qualcomm Snapdragon 480 |
ディスプレイ】 | 6.5インチ2400x1080ピクセル |
リアカメラ画素数 | 4800万広角+200万マクロ+200万深度測定 |
インカメラ画素数 | 800万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 8GB+128GB、8GB+256GB |
バッテリー | 5000mAh |
5G NR対応バンド | n1 / n28A / n41 / n77 / n78 |
サイズ | 162.9x74.7x8.4mm、188g |
無名メーカーからも5Gスマホ、Smartwaspが「A7」を発表
スマートスピーカーなどIoT機器を展開するSmartwasp(小黄蜂)が5Gスマートフォン「A7」を発表。UNISOCの5Gチップセットを搭載する。先月から無名・中小メーカーの同チップセット5Gスマートフォンが次々と登場しており、ODMメーカーによる製品と思われる。
主な仕様 | |
発表日 | 2021年1月16日 |
価格 | 1099元(約1万8000円)から |
チップセット | UNISOC T7510 |
ディスプレイ | 6.5インチ1600x720ピクセル |
リアカメラ画素数 | 1600万広角+不明+不明+不明マクロ |
インカメラ画素数 | 800万(水滴型ノッチ) |
RAM/ROM構成 | 6GB+64GB、6GB+128GB、8GB+128G |
バッテリー | 4200mAh |
5G NR対応バンド | n1 / n41 / n78 / n79 |
サイズ | 165x72x8mm、150g |
高画質カメラ4つを搭載したVivoのカメラスマホ「X60 Pro+」
カールツァイスの「T*コーティング」レンズを採用した高画質カメラを搭載。カメラは5000万画素に加え、4800万画素、3200万画素、さらに800万画素のペリスコープ光学5倍望遠という贅沢な組み合わせ。チップセットはSnapdragon 888を採用。
主な仕様 | |
発表日 | 2021年1月21日 |
価格 | 4998元(約8万1000円)から |
チップセット | Qualcomm Snapdragon 888 |
ディスプレイ | 6.52インチ1560x720ピクセル |
リアカメラ画素数 | 5000万広角+4800万超広角+3200万2倍望遠+800万5倍望遠 |
インカメラ画素数 | 3200万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 8GB+128GB、12GB+256GB |
バッテリー | 4200mAh |
5G NR対応バンド | n1 / n3 / n28 / n38 / n41 / n77 / n78 / n79 |
サイズ | 158.6x73.4x9.1mm、190.6g |
Honor独立後の初製品はメディアテックチップ搭載の「V40 5G」
ファーウェイから分離・独立したHonorの最初となる新製品。設計はファーウェイ時代に行われていたと考えられるが、チップセットはKirinではなくメディアテックを採用。細かいところではナノSIMカードが2枚刺さるものの、ファーウェイ規格のメモリカードでナノSIMカードと同じ大きさの「NMカード」の利用はできない。
主な仕様 | |
発表日 | 2021年1月22日 |
価格 | 3599元(約5万9000円) |
チップセット | MediaTek Dimensity 1000+ |
ディスプレイ | 6.72インチ2676x1236ピクセル |
リアカメラ画素数 | 5000万広角+800万超広角+200万深度測定 |
インカメラ画素数 | 1600万+深度測定(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 8GB+128GB、8GB+256GB |
バッテリー | 4000mAh |
5G NR対応バンド | n1 / n28(上り:703 - 733MHz,下り:758 - 788MHz) / n38 / n41 / n77 / n78 / n79 |
サイズ | 163.1x74.3x8mm、189g |
nova 7 SEのマイナーチェンジモデル「nova 7 SE 5G LOHAS Edition」をファーウェイが発表
2020年4月発表の「nova 7 SE」はチップセットにKirin 820を搭載して登場。その後2020年にDimensity 800とした「nova 7 SE 5G Youth Edition(活力版)」を発表、そして本「nova 7 SE 5G LOHAS Edition(楽活版)」はKirin 820Eに乗せ換えたモデルとなる。基本スペックはnova 7 SEとは変わらずチップセットのみが変更されている。
主な仕様 | |
発表日 | 2021年1月22日 |
価格 | 2299元(約3万7000円) |
チップセット | HiSilicon Kirin 820E |
ディスプレイ | 6.5インチ2400x1080ピクセル |
リアカメラ画素数 | 6400万広角+800万超広角+200万マクロ+200万深度測定 |
インカメラ画素数 | 1600万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 8GB+128GB |
バッテリー | 4100mAh |
5G NR対応バンド | n1 / n41(2496-2690MHz)/ n77 / n78 |
サイズ | 162.31x75.0x8.58mm、187g |
チャイナユニコムの5Gスマホ「U-MAGIC」発表、エントリー機は「優暢享20」
通信キャリアのチャイナユニコム(中国聯通)が自社ブランド5Gスマートフォン「U-MAGIC」シリーズ2モデルを発表。下位モデルの「優暢享20(YouChangXiang20)」は1000元台に価格を抑えたエントリーモデル。なおベースはファーウェイの「Enjoy 20」と想定される。
主な仕様 | |
発表日 | 2021年1月25日 |
価格 | 1699元(約2万8000円)から |
チップセット | MediaTek Dimensity 720 |
ディスプレイ | 6.6インチ1600x720ピクセル |
リアカメラ画素数 | 1300万広角+500万超広角+200万深度測定 |
インカメラ画素数 | 800万(水滴型ノッチ) |
RAM/ROM構成 | 4GB+128GB、6GB+128GB |
バッテリー | 5000mAh |
5G NR対応バンド | 不明 |
サイズ | 165.2x76.0x9.2mm、 188g |
チャイナユニコムブランドの高性能カメラスマホ「優暢享20 Plus」
チャイナユニコムブランドのスマートフォン「U-MAGIC」シリーズ上位モデルは4800万画素カメラを搭載する「優暢享20 Plus(YouChangXiang20 Plus)」。フロントカメラはポップアップ式でディスプレイは全画面を表示領域に利用できる。ベースモデルはファーウェイ「Enjoy 20 Plus」と推定される。
主な仕様 | |
発表日 | 2021年1月25日 |
価格 | 2299元(約3万7000円)から |
チップセット | MediaTek Dimensity 720 |
ディスプレイ | 6.63インチ2400x1080ピクセル |
リアカメラ画素数 | 4800万広角+800万超広角+200万マクロ |
インカメラ画素数 | 1600万(ポップアップ式) |
RAM/ROM構成 | 6GB+128GB、8GB+128GB |
バッテリー | 4200mAh |
5G NR対応バンド | n1 / n3 / n38 / n41 / n78 / n77 / n79 |
サイズ | 163.5x76.5x8.95mm、197g |
OPPOがDimensity 700搭載の「A55」発表
メディアテックの低コスト5Gチップセット「Dimensity 700」を初搭載したモデルがOPPOの「A55」。ディスプレイとカメラ品質は必要最小限に抑えつつ、バッテリーは5000mAhと高容量のものを搭載する。
主な仕様 | |
発表日 | 2021年1月25日 |
価格 | 1599元(約2万6000円) |
チップセット | MediaTek Dimensity 700 |
ディスプレイ | 6.5インチ1600x720ピクセル |
リアカメラ画素数 | 1300万広角+200万マクロ+200万深度測定 |
インカメラ画素数 | 800万(水滴型ノッチ) |
RAM/ROM構成 | 6GB+128G |
バッテリー | 5000mAh |
5G NR対応バンド | n1 / n28 / n41 / n78 / n79 |
サイズ | 163.9x75.7x8.4mm、186g |
デュアルフロントカメラのセルフィー5Gスマホ、Vivo「S7t」登場
4400万画素と800万画素の高性能なフロントカメラを2つ搭載したセルフィー強化モデル。2020年8月に発売した「S7」のチップセットをSnapdragon 765GからDimensity 820に変更したモデルで、価格もS7より200元下げた。
主な仕様 | |
発表日 | 2021年1月25日 |
価格 | 2598元(約4万2000円)から |
チップセット | MediaTek Dimensity 820 |
ディスプレイ | 6.44インチ2400x1080ピクセル |
リアカメラ画素数 | 6400万広角+800万超広角+200万マクロ |
インカメラ画素数 | 4400万+800万超広角(水滴型ノッチ) |
RAM/ROM構成 | 8GB+128GB、8GB+256G |
バッテリー | 4000mAh |
5G NR対応バンド | n1 / n3 / n41 / n77 / n78 / n79 |
サイズ | 158.82x74.2x7.39mm、170g |
チャイナテレコムブランドスマホ第2弾は「天翼一号2021」
2020年11月に初のキャリアオリジナルスマートフォン「天翼一号」を出したチャイナモバイルが早くも2号機「天翼一号2021」を発表。スペックを若干高めたが価格は1199元と引き続き安値に抑えた。デザインバリエーションとして背面を革風に仕上げたモデルも提供する。
主な仕様 | |
発表日 | 2021年1月26日 |
価格 | 1199元(約2万円)から |
チップセット | UNISOC T7510 |
ディスプレイ | 6.53インチ2340x1080ピクセル |
リアカメラ画素数 | 4800万広角+800万超広角+200万マクロ |
インカメラ画素数 | 800万(水滴型ノッチ) |
RAM/ROM構成 | 4GB+64GB、6GB+128G |
バッテリー | 5000mAh |
5G NR対応バンド | 不明 |
サイズ | 161.75x76.7x7.9mm、180g |
Xiaolajiaoから1000元を切る激安5Gスマホ「20」発表
2020年に初の5Gスマートフォン「V35」をリリースしたXiaolajiao(小辣椒)から早くも2機種目となる5G機が登場。バッテリー容量をフロントカメラ性能を強化しつつ、999元と1000元を下回る価格となっている。正式な発表日は不明。
主な仕様 | |
発表日 | 2020年1月 |
価格 | 999元(約1万6000円)から |
チップセット | UNISOC T7510 |
ディスプレイ | 6.53インチ1600x720ピクセル |
リアカメラ画素数 | 1600万+500万超広角+200万 |
インカメラ画素数 | 1300万(水滴型ノッチ) |
メモリRAM/ROM構成 | 6GB+64GB、6GB+128GB、8GB+128GB |
バッテリー | 5000mAh |
5G NR対応バンド | 不明 |
サイズ | 164.6x75.8x9.7mm、204g |
過去に倒産したGioneeブランドの5Gスマホ「K7」登場
大手メーカーの一員であったGionee(金立)は2018年にいったん倒産したが、2019年から再度スマートフォンの展開をはじめ、2021年にはいり5Gモデルを投入。「K7」は他の中小メーカー同様UNISOCチップセットを搭載し価格も999元と格安で登場する。なお本体スペックはXiaolajiaoの「20」と全く同一であり、両モデルは同じODMメーカー製造品と推定される。正式な発表日は不明。
主な仕様 | |
発表日 | 2020年1月 |
価格 | 999元(約1万6000円)から |
チップセット | UNISOC T7510 |
ディスプレイ | 6.53インチ1600x720ピクセル |
リアカメラ画素数 | 1600万+500万超広角+200万 |
インカメラ画素数 | 1300万(水滴型ノッチ) |
メモリRAM/ROM構成 | 6GB+64GB、6GB+128GB、8GB+128GB |
バッテリー | 5000mAh |
5G NR対応バンド | 不明 |
サイズ | 164.6x75.8x9.7mm、204g |