山根康宏の「言っチャイナよ」
2in1 PCになるスマホが登場、ファーウェイはKirin 9000搭載モデルを発表
2020年11月19日 06:00
スマートフォン市場で勢いを増す中国メーカーの新製品の動きを香港在住の携帯電話研究家、山根康宏がまとめる「言っチャイナよ」。今回は2020年10月に中国で発表された5Gスマートフォンを紹介する。1000元切り5Gスマートフォンがさらに登場、ファーウェイはMateシリーズを5機種も投入。Smartisanからは2in1 PCに変身するスマートフォンを投入した。
5Gスマホの市場最安値をRealmeが自ら更新する「Realme Q2i」を発表
Realmeは今月新たに「Q2」シリーズ3機種を発表。低価格5Gスマートフォンの新しいモデルとなる。Q2iはチップセットにDimensity 720を搭載して低価格を実現。先月Realmeが発表した「V3」も同チップセット搭載で999元だったが、Q2iは998元とし最安値をわずか1元だが更新した。本体はV3と同等でメモリ構成を変更している。
主な仕様 | |
発表日 | 2020年10月13日 |
価格 | 999元(約1万6000円)から |
チップセット | MediaTek Dimensity 720 |
ディスプレイ | 6.5インチ1600x720ピクセル |
リアカメラ画素数 | 1300万広角+200万マクロ+200万深度測定 |
インカメラ画素数 | 1600万(水滴型ノッチ) |
RAM/ROM構成 | 4GB+128GB |
バッテリー | 5000mAh |
5G NR対応バンド | n1 / n41 / n77 / n78 / n79 |
新しい「Q2」シリーズの中核モデルとなる「Realme Q2」
Q2シリーズ3モデルの中心となるモデル。チップセットはDimensity 800Uでトリプルカメラを搭載。4GBメモリモデルも用意し価格を抑え、日本円で約2万円とこちらも5G対応ながら格安のモデルとなる。
主な仕様 | |
発表日 | 2020年10月13日 |
価格 | 1299元(約2万1000円)から |
チップセット | MediaTek Dimensity 800U |
ディスプレイ | 6.5インチ2400x1080ピクセル |
リアカメラ画素数 | 4800万広角+800万超広角+200万マクロ |
インカメラ画素数 | 1600万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 4GB+128GB、6GB+128GB |
バッテリー | 5000mAh |
5G NR対応バンド | n1(SAのみ) / n41(2515-2675MHz) / n77(NSAのみ) / n78 / n79 |
薄型ボディーに4カメラを搭載する5Gスマホ「Realme Q2 Pro」
Q2シリーズ最上位モデルは8.1mm厚の薄いボディーに4800万画素を含むクワッドカメラを搭載。価格は1799元とやや高いがそれでも3万円を切る価格はコスパが高い。65Wの急速充電も備えている。
主な仕様 | |
発表日 | 2020年10月13日 |
価格 | 1799元(約2万8000円)から |
チップセット | MediaTek Dimensity 800U |
ディスプレイ | 6.4インチ2400x1080ピクセル |
リアカメラ画素数 | 4800万広角+800万超広角+200万マクロ+200万深度測定 |
インカメラ画素数 | 1600万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 8GB+128GB、8GB+256GB |
バッテリー | 4300mAh |
5G NR対応バンド | n1 / n41 / n77 / n78 / n79 |
ゲーミングにも対応するハイスペックモデル「OnePlus 8T」
2020年4月に発表されたOnePlusの「8 Pro」「8」両モデルの中間に位置するスペックを備えたモデル。両モデルともディスプレイは角を丸めたエッジデザインだったが、8Tは一般的なフラットタイプに変更、120Hzの高速駆動でゲームユーザーもターゲットにする。65Wの急速充電に対応、ToFカメラも搭載するなど機能も強化。背面はガラス仕上げだが指紋のつきにくいマット仕様としている。
主な仕様 | |
発表日 | 2020年10月15日 |
価格 | 3399元(約4万4000円)から |
チップセット | Qualcomm Snapdragon 865 |
ディスプレイ | 6.55インチ2400x1080ピクセル |
リアカメラ画素数 | 4800万広角+1600万超広角+500万マクロ+200万深度測定 |
インカメラ画素数 | 1600万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 8GB+128GB、12GB+256GB |
バッテリー | 4500mAh |
5G NR対応バンド | n1(SAのみ) / n3(SAのみ) / n41 / n78 / n79 |
チップセット変更のマイナーチェンジモデル「Huawei nova 7 SE 5G Youth(活力版)」
2020年4月発売の「nova 7 SE」のチップセットをKirin 820からDimensity 800Uに変更して「活力版」の名前を付けたモデル。チップセットとメモリ構成、5G対応周波数以外は同一で、マイナーチェンジ版という位置づけ。アメリカの制裁の影響でKirinの製造が困難なことからメディアテックチップセットに切り替えたと思われる。その分価格はKirin版より700元(約1万1000円)も安くなった。
主な仕様 | |
発表日 | 2020年10月16日 |
価格 | 2299元(約3万6000円)から |
チップセット | MediaTek Dimensity 800U |
ディスプレイ | 6.5インチ2400x1080ピクセル |
リアカメラ画素数 | 6400万+800万超広角+200万マクロ+200万深度測定 |
インカメラ画素数 | 1600万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 8GB+128GB |
バッテリー | 4000mAh |
5G NR対応バンド | n1 / n41(2496-2690MHz)/ n77 / n78 |
2in1 PCスタイルのディスプレイも提供、1億画素カメラ搭載の「Smartisan JianGuo R2」
Tiktokを運営するByteDANCE傘下となったSmartisan。同ブランドのスマートフォンを展開するDelta Innovation Technologyから約1年ぶりに登場した新製品は、マイクロソフトのSurfaceに似た形状の外付けディスプレイとマグネット脱着式キーボードを周辺機器展開し、PCライクな使い方も提唱する。
主な仕様 | |
発表日 | 2020年10月20日 |
価格 | 4499元(約7万1000円)から |
チップセット | Qualcomm Snapdragon 865 |
ディスプレイ | 6.67インチ2340x1080ピクセル |
リアカメラ画素数 | 1億800万広角+1300万超広角+800万望遠+500万マクロ |
インカメラ画素数 | 2000万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 8GB+128GB、8GB+256GB、12GB+256GB、16GB+512GB |
バッテリー | 4510mAh |
5G NR対応バンド | n1 / n3 / n41 / n78 / n79 |
ZTEの低価格機も5Gに対応、「Blade 2020 5G」が登場
ZTEのスマートフォン上位モデル「AXON」はすでに複数の5Gモデルが展開されており、日本でもソフトバンクから「AXON 11 Pro 5G」が発売されている。今回発表された「Blade 2020 5G」はAXONの下の低価格ライン「Blade」シリーズ初の5Gモデル。液体冷却や大型スピーカーを搭載しエンタメ用途にも向いている。
主な仕様 | |
発表日 | 2020年10月20日 |
価格 | 1399元(約2万2000円)から |
チップセット | MediaTek Dimensity 800 |
ディスプレイ | 6.53インチ2340x1080ピクセル |
リアカメラ画素数 | 4800万広角+800万超広角+200万マクロ+200万深度測定 |
インカメラ画素数 | 1600万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 6GB+128GB |
バッテリー | 4000mAh |
5G NR対応バンド | n1 / n3 / n28 / n41 / n78 / n79 |
ファーウェイ秋冬フラッグシップモデル「Mate 40」が発表
ファーウェイが毎年秋に発表するフラッグシップモデル、2020年モデルは「Mate 40」シリーズとして4機種が同時に発表された。Mate 40は機能を絞ったシリーズ最下位モデル。チップセットはKirin 9000Eを搭載。中国国内の発売は未定で、ヨーロッパで先行発売される。
主な仕様 | |
発表日 | 2020年10月22日 |
価格 | 899ユーロ(約11万1000円)から |
チップセット | HiSilicon Kirin 9000E |
ディスプレイ | 6.5インチ2376x1080ピクセル |
リアカメラ画素数 | 5000万広角+1600万超広角+800万望遠 |
インカメラ画素数 | 1300万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 8GB+128GB、8GB+256GB |
バッテリー | 4200mAh |
5G NR対応バンド | n1 / n3 / n28(UL703-733MHz、DL758-788MHz) / n38 / n40 / n41 / n77 / n78 / n79 / n80 / n84 |
Kirin 9000搭載のハイエンドモデル、ファーウェイ「Mate 40 Pro」
Mate 40の上位モデルでチップセットはハイシリコンの最上位モデルとなるKirin 9000を搭載する。フロントカメラ前に手をかざして操作できるエアジェスチャーに対応。望遠カメラは光学5倍でデジタル50倍撮影も可能。フロントカメラはToFを加えたデュアル仕様。有線66W、無線50Wとどちらでも高速な充電ができる。なお中国発売のMate 40シリーズは世界初のデジタル国家通貨「デジタル人民元」の利用にも対応している。
主な仕様 | |
発表日 | 2020年10月22日 |
価格 | 6499元(約10万3000円)から |
チップセット | HiSilicon Kirin 9000 |
ディスプレイ | 6.76インチ2772x1344ピクセル |
リアカメラ画素数 | 5000万広角+2000万超広角+1200万望遠(ペリスコープ光学5倍) |
インカメラ画素数 | 1300万+ToF(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 8GB+128GB、8GB+256GB、8GB+512GB、 |
バッテリー | 4400mAh |
5G NR対応バンド | n1 / n3 / n28(TX703-733MHz、RX758-788MHz) / n38 / n40 / n41 / n77 / n78 / n79 / n80 / n84 |
100倍ズームを含む5カメラ搭載のファーウェイ「Mate 40 Pro+」
Mate 40 Pro+のカメラスペックを高めたモデル。カメラは光学10倍、デジタル100倍のペリスコープカメラを搭載し、中低望遠域用に光学3倍望遠も載せている。なおMate 40 ProとMate 40 Pro+は別売の充電式スタイラスペン「M-Pen2」にも対応し手書き入力が可能だ。
主な仕様 | |
発表日 | 2020年10月22日 |
価格 | 8999元(約14万2000円)から |
チップセット | HiSilicon Kirin 9000 |
ディスプレイ | 6.76インチ2772x1344ピクセル |
リアカメラ画素数 | 5000万広角+1200万超広角+1200万画素望遠(光学3倍)+800万望遠(ペリスコープ光学10倍)+ToF |
インカメラ画素数 | 1300万+ToF(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 12GB+256GB |
バッテリー | 4400mAh |
5G NR対応バンド | n1 / n3 / n28(TX703-733MHz、RX758-788MHz) / n38 / n40 / n41 / n77 / n78 / n79 / n80 / n84 |
ポルシェデザインとコラボ、温度計も搭載するファーウェイ「Mate 40 RS Porsche Design」
毎年発表されるMateシリーズはファッションブランドのポルシェデザインとコラボしたモデルが出るのが恒例となっている。Mate 40 RS Porsche DesignはMate 40 Pro+の性能はそのままに、カメラ周りを八角形デザインとして特徴を持たせている。本機だけの機能は背面に搭載した赤外線温度センサーで、温度計測も可能だ。背面はスポーツカーのようなデザインで高級感も持たせている。
主な仕様 | |
発表日 | 2020年10月22日 |
価格 | 11999元(約19万円)から |
チップセット | HiSilicon Kirin 9000 |
ディスプレイ | 6.76インチ2772x1344ピクセル |
リアカメラ画素数 | 5000万広角+1200万超広角+1200万画素望遠(光学3倍)+800万望遠(ペリスコープ光学10倍)+ToF |
インカメラ画素数 | 1300万+ToF(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 12GB+256GB、12GB+512GB |
バッテリー | 4400mAh |
5G NR対応バンド | n1 / n3 / n28(TX703-733MHz、RX758-788MHz) / n38 / n40 / n41 / n77 / n78 / n79 / n80 / n84 |
チップセットを積み替えたリニューアルモデル、ファーウェイ「Mate 30E Pro 5G」
2019年9月に発売された「Mate 30 Pro」をリニューアルしたモデル。Mate 30 ProはKirin 990を搭載していたが、Mate 30E ProはCPUスペックを強化したKirin 990Eに積み替えた。前年モデルを引き続き販売する例はファーウェイとしてはやや異例のことだ。
主な仕様 | |
発表日 | 2020年10月22日 |
価格 | 5299元(約8万4000円)から |
チップセット | HiSilicon Kirin 900E |
ディスプレイ | 6.53インチ2400x1176ピクセル |
リアカメラ画素数 | 4000万広角+4000万超広角+800万画素望遠(光学3倍)+ToF |
インカメラ画素数 | 3200万+ToF(ノッチ) |
RAM/ROM構成 | 8GB+128GB、8GB+256GB |
バッテリー | 4500mAh |
5G NR対応バンド | n1 / n3 / n28(TX703-733MHz、RX758-788MHz) / n41(2515-2690MHz) / n77 / n78 / n79 |
シャオミ格安ブランド最上位モデル「Redmi K30S Ultra」は4万円台でSnapdragon 865搭載
シャオミの低価格ラインナップ「Redmi」シリーズの最上位モデル「Redmi K30S 至尊記念版(Ultra)」はSnapdragon 865を搭載し、ディスプレイは144Hzの高速駆動タイプを採用。カメラは6400万画素を含む3眼仕上げで価格は約4万円台とコスパ最強と言える製品だ。
主な仕様 | |
発表日 | 2020年10月22日 |
価格 | 2599元(約4万1000円)から |
チップセット | Snapdragon 865 |
ディスプレイ | 6.67インチ2400x1080ピクセル |
リアカメラ画素数 | 6400万広角+1300万超広角+500万画素マクロ |
インカメラ画素数 | 2000万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 8GB+128GB、8GB+256GB |
バッテリー | 5000mAh |
5G NR対応バンド | n1 / n3 / n41 / n78 / n79 |