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アップル、独ミュンヘンに5Gチップ設計センター

 米アップル(Apple)は、ドイツ・ミュンヘンに10億ユーロ以上を投資して、欧州半導体(チップ)設計センターを開設すると発表した。5Gおよび将来のワイヤレス技術に特化した新たな拠点になるという。

 ミュンヘンには、すでにアップルにとって欧州最大の開発拠点があり、これまでに40カ国から約1500人のスタッフが集結し、電源管理やアプリケーションプロセッサー、ワイヤレス技術など、アップルの自社設計チップの開発に貢献してきた。今後、3年間で10億ユーロ(約1300億円)を投資し、ワイヤレス技術やコネクティビティに特化した新たな施設として、数百人の新たなスタッフを雇用する。

 ティム・クックCEOは、「ミュンヘンのエンジニアリングチームが、5G技術の新たな可能性の探求から、さらなるパワー、スピード、接続性を可能にする新世代の技術まで、今後何を見出すのか、これ以上の興奮はありません」とコメント。新施設では5G、さらに将来の通信技術の開発に取り組む。

 ドイツ国内では、2015年にバイエルンデザインセンターがオープンし、iPhoneやiPad、 Apple Watchなどに向けた電源管理ユニットチップを設計。2019年には、ドイツのキルヒハイム・ウンター・テックに近いナーベルン(Nabern)にチップ開発施設がオープンしている。アップルの電源管理開発チームの半数がドイツにあるという。