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KDDIと東大、通信インフラの省電力化やAIによる運用技術を開発へ

 KDDI、KDDI総合研究所、東京大学の3者は、通信インフラの省電力化やAI主導の運用技術の研究が経産省と新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)に採択されたと発表した。

 KDDIと東京大学では、NEDOによる「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/先導研究」に関わる公募に対して「超知性コンピューティングアーキテクチャの研究開発」を提案。

 同研究開発は、通信トラフィックが5Gの10~100倍規模と見積もられるポスト5G後半のトラフィック処理に対応するためのもの。インフラの消費電力の増大により、仮想通信機器の高性能化に限界が出てくるため、通信インフラの高性能化と省電力化を両立する技術を、またサービスの多様化による学習空間の肥大化によりデータ処理が追いつかなくなることへの対処として、適切な学習データを抽出すべくAI主導のネットワーク運用技術の研究をすすめる。

 これらの電力破綻と適切な学習データの抽出という2つの課題に対してKDDIでは、CPUに加えてFPGAなど汎用的なハードウェアを仮想通信機器の演算内容に合わせて適切に割り当て、高性能で省電力なハードウェア構成技術を確立する。

 東京大学では、実ネットワークでは取得が困難なデータを擬似的に実データから仮想データ生成する手法と生成データとシミュレーターを使用して短期間でAIがネットワークの運用に必要な学習を行う技術を確立するとしている。