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5Gの無線技術、ITUへ勧告案まとまる
2020年11月24日 12:32
5G方式用の無線通信技術が、国際電気通信連合(ITU)へ勧告案として上程された。20日、総務省が発表した。
ITUは、国連の専門機関のひとつ。これまで進められてきた検討の結果、3つの無線インターフェイスを国際的に共通する仕様として採用するよう案がとりまとめられた。
勧告対象の無線インターフェイスは、3GPPが提案する「5G–SRIT」(5G NRとLTEの組み合わせ)、「5G–RIT」(5G NR単独)、インドの組織であるTSDSIが提案する「5Gi」の3種類。3GPPの仕様は、5G向けの仕様をまとめたRelease 15/16となる。
勧告案は、11月23日から開催される第5研究委員会(SG5)の第17回会合で議論される。そこで異議がなければ、採択・承認のため、ITU加盟国(全193カ国)による郵便投票に移行する。郵便投票は2カ月受け付けるとのことで、異議がなければ、2021年2月上旬ごろにその結果が判明する。
提案された技術はすでに商用化されているものだが、ITUで正式に勧告されれば、世界各国の政府が賛同することと同じ意味を持つ。
総務省では、「標準化の流れのなかでひとつの節目」として、3GPPやITUの会合に参加しておらず、5Gの商用サービスがまだ開始されていない開発途上の国々においては、今後5Gを導入する上で重要で、日本にとっても5Gシステムの海外展開でも意義がある、としている。