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災害時の放置車両を遠隔運転で撤去、ソフトバンクなどが5G実証実験

 ソフトバンク、Wireless City Planning(WCP)、エフ・イー・ヴイ・ジャパン(FEV)は、3月24日~25日に5Gを活用し、災害時に復旧の障害となる「放置車両」を遠隔運転で撤去する実証実験を実施した。

遠隔運転車両と遠隔運転システム

 実証実験では、福岡県北九州市と北九州産業学術推進機構(FAIS)の支援のもと、5Gの実験基地局を「北九州学術研究都市」に設置。5G無線端末を遠隔運転車両と仮設の遠隔操作センターに取り付け、災害発生時における放置車両を遠隔運転によって撤去するデモが行われた。車両の遠隔制御により、5Gの特性である「大容量」「低遅延」の有効性が実証された。

実証実験の概要

 災害時における放置車両は、復旧や救援の妨げとなる。5Gを利用し、被災してない遠隔地から被災地の放置車両を撤去することが可能になり、緊急車両などの救援ルートを確保することができる。また、平常時においては、自動運転を補完するシステムとして期待されている。

 あわせて、ソフトバンクとWCPは、日本信号とともに模擬交通管制システムから信号制御機まで信号情報を5Gで送信し、信号機を閃光信号状態にする実験と、交差点のカメラで車両を検知し、遠隔運転車両に対して交差点の危険情報を、5Gを経由して通知する実証実験も実施した。

交差点での実証実験の様子

 こちらの実験も災害時を想定したもので、交差点でほかの車両が近づいてきた場合、設置されたカメラの映像からAIが車両を検知し、遠隔運転車両に向けて通知する。これにより、運転手の焦りが出やすい災害時においても、安全で迅速な遠隔操作ができる。平常時においては、交通渋滞の低減や歩行者などの交通弱者の保護が可能になる。

交差点での実証実験の概要

 これらの実証実験は、総務省の「高速移動時において無線区間1ms、End-to-Endで10msの低遅延かつ高信頼な通信を可能とする第5世代移動通信システムの技術的条件等に関する調査検討」の請負として実施されたもの。