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ヤフーが厚労省に「位置情報や検索履歴のビッグデータ分析」提供、クラスターの発生エリア検知などに活用

 ヤフーは、新型コロナウイルス感染症の対策に向けて、スマートフォンから得た位置情報や、検索・購買履歴のビッグデータを分析して、政府が進める対策へ貢献する取り組みを開始した。ユーザーのプライバシーの保護が前提となっており、13日には、提供する情報や利用の目的、協力する条件を明確にする協定書を厚生労働省と締結した。

 今回の取り組みでは、クラスターと呼ばれる感染した人の集団の早期発見、外出自粛などソーシャルディスタンシング(社会的距離確保)施策の実効性の向上、クラスター対策関連の施策の実効性検証と精度向上に、ヤフーのビッグデータ分析が活用される。

 厚労省や総務省、経済産業省などは3月31日、民間企業へビッグデータの提供を要請。ヤフーではプライバシーの取り扱いに関する外部の有識者からのアドバイスを踏まえて、厚労省と協定書を締結することになった。

ヤフーのアプリで得たデータを活用

 ヤフーは13日から、「Yahoo! JAPAN」アプリ上で、ヤフーによる位置情報の利用を許可するユーザーに向けて、今回の取り組みへの協力を呼びかけ。

 協力するユーザーが一定数に達すれば、位置情報や検索履歴のデータをヤフー内で分析し、クラスター発生が疑われるエリアを推定し、その分析結果を厚労省へ提供する。なお、活用される情報は、同意したユーザーが2020年1月1日から、取り組みが終了する時期(未定)までのもの。取得元はYahoo! JAPANアプリおよびAndroid版のYahoo! MAPアプリで、ヤフーへの位置情報利用を許可している場合に限られる。

 厚労省では、医師の配置最適化、健康相談体制の充実などに活用するという。

データの分析結果イメージ

ヤフー川邊社長のコメント

 2020年4月7日(火)、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、7都府県を対象に緊急事態宣言が発令されました。私たちは今、未曽有の事態に直面しています。

 新型コロナウイルス感染症は、私たちや私たちの大切な人々の生命に脅威を与えるだけでなく、生活を支える産業や経済にも甚大な影響を与えています。私たちは、これ以上の新型コロナウイルス感染症の感染拡大を、いま、なんとしてでも食い止めなければなりません。

 ヤフーは、お客様のご協力のもとビッグデータの力を解き放ち、新型コロナウイルスに立ち向かい、1日でも早く安心して過ごせる日々を取り戻したいと考えています。ヤフーだけでできることは小さくとも、お客様のご協力があれば、きっと大きな力にすることができると信じています。ぜひ本取り組みの趣旨をご理解の上、ご協力お願いいたします。