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「Google検索で動物のAR」登場するのは全部で29、その種類をよく見たら

 ネコと検索するとARでその場に表示できる――スマートフォンで、動物を検索すると動くARオブジェクトとして表示できる機能が話題となっている。グーグル広報によれば、全部で29種類の動物を呼び出せるという。

 Google検索でARの動物を表示する機能は、今年6月から導入されていたが、9月下旬から日本語での検索に対応した。ここ数日話題になったのは、言語面での対応が一役買ったよう。一部のAndroid端末やARKit対応のiPhoneで利用でき、対応機種は順次拡大しているとのこと。

コウテイペンギン。「皇帝ペンギン」と入力しても大丈夫

 ネコ、チーターなど動物をGoogle検索で探し、検索結果から「3D表示」「周囲のスペースに表示する」を選んでいくと、カメラで捉えた空間上に、ARの動物が登場する。

 現時点で呼び出せるのは陸上の動物だけではなく、水中・湿地の動物、鳥類、あわせて29種類もある。カメラで平らな場所を検知すると登場する形で、グーグルでは「自分たちのいる空間にARで動物を呼び出すことで、大きさを直感的に知ることができる」とコメント。

らしい動きを見せてくれるARな猫

なぜか多い「犬」

 ちょっとしたことだが、子供や家族、友人と一緒に使ってみたくなる機能。呼び出せる動物たちは、動物園などで目にできるものもいるが、少し気になったのは、長く人類の友として暮らしてきた犬と猫の違い。

 犬はロットワイラー、フレンチブルドッグ、パグ、ゴールデンレトリバー、ポメラニアンで検索できるのに対して、猫は「ネコ(漢字含む)」だけ。

Google検索で呼び出せる動物たち

動物
トラ、パンダ、ヒョウ、ライオン、チーター、ヤギ、ウマ、クマ、オオカミ、シェトランドポニー、アライグマ、シカ、ハリネズミ、ボールニシキヘビ、ロットワイラー、フレンチブルドッグ、パグ、ゴールデンレトリバー、ポメラニアン、ネコ
水中および湿地の動物
マガモ、アメリカアリゲーター、ホオジロザメ、ウミガメ、タコ、Angler Fish(アンコウ目)
鳥類
コンゴウインコ、コウテイペンギン、イヌワシ

 これはいったいどういうことなのか――いぶかしる筆者に、グーグル広報が「GoogleはDog companyなんですよ」と教えてくれた。

 少し話は飛ぶが、グーグルには、「行動規範(Code of Conduct)」が定められている。ユーザーへ誠実な姿勢でサービスを提供すること、使いやすさを追求すること、プライバシーや表現の自由を重んじること……といった内容だ。

 持株会社であるアルファベット社のWebページにあるグーグルの行動規範を読むと、サービス関連の原則と並び、職場環境についての記載がある。

 その内容は、雇用における機会の均等や、オフィスでのアルコール摂取に関する規範、ハラスメントへの方針などが5つ。

 その中に実は「犬のポリシー(Dog Pollicy)」というものがある。そして「猫は好きだ。しかし私たちはDog companyなんだ(We like cats, but we’re a dog company)」と、犬への愛情を高らかにうたっているのだ。

Dog Pollicy

翻訳
犬の友達に対するグーグルの愛情は、グーグル自身の企業文化と切り離せない一面です。私たちは猫が好きです。しかし、私たちは犬の会社です。そのため、一般的には当社のオフィスを訪れる猫たちには、かなりストレスがたまると思います。なお、犬の同伴者をオフィスに連れて行く前に、必ず犬のポリシーを確認してください。
原文
Google’s affection for our canine friends is an integral facet of our corporate culture. We like cats, but we’re a dog company, so as a general rule we feel cats visiting our offices would be fairly stressed out. However, before bringing your canine companion to the office, please make sure you review our Dog Policy.

 同社の行動規範は、ずいぶん昔から定められているもの。とはいえ、検索で呼び出せるARの犬たちの種類が充実しているのは、行動規範の影響で開発陣に犬好きが多かったためなのか。

 本当は、もう少し異なる理由があるのかもしれないが、ふとしたことから、グーグルのまた違った一面が見えるよう。今後、猫を含め、さらに多くの動物たちとARを通じて触れあえる機会が増えることにもあわせて期待したい。