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「Google検索で動物のAR」登場するのは全部で29、その種類をよく見たら
2019年10月2日 06:00
ネコと検索するとARでその場に表示できる――スマートフォンで、動物を検索すると動くARオブジェクトとして表示できる機能が話題となっている。グーグル広報によれば、全部で29種類の動物を呼び出せるという。
Google検索でARの動物を表示する機能は、今年6月から導入されていたが、9月下旬から日本語での検索に対応した。ここ数日話題になったのは、言語面での対応が一役買ったよう。一部のAndroid端末やARKit対応のiPhoneで利用でき、対応機種は順次拡大しているとのこと。
ネコ、チーターなど動物をGoogle検索で探し、検索結果から「3D表示」「周囲のスペースに表示する」を選んでいくと、カメラで捉えた空間上に、ARの動物が登場する。
現時点で呼び出せるのは陸上の動物だけではなく、水中・湿地の動物、鳥類、あわせて29種類もある。カメラで平らな場所を検知すると登場する形で、グーグルでは「自分たちのいる空間にARで動物を呼び出すことで、大きさを直感的に知ることができる」とコメント。
なぜか多い「犬」
ちょっとしたことだが、子供や家族、友人と一緒に使ってみたくなる機能。呼び出せる動物たちは、動物園などで目にできるものもいるが、少し気になったのは、長く人類の友として暮らしてきた犬と猫の違い。
犬はロットワイラー、フレンチブルドッグ、パグ、ゴールデンレトリバー、ポメラニアンで検索できるのに対して、猫は「ネコ(漢字含む)」だけ。
Google検索で呼び出せる動物たち
これはいったいどういうことなのか――いぶかしる筆者に、グーグル広報が「GoogleはDog companyなんですよ」と教えてくれた。
少し話は飛ぶが、グーグルには、「行動規範(Code of Conduct)」が定められている。ユーザーへ誠実な姿勢でサービスを提供すること、使いやすさを追求すること、プライバシーや表現の自由を重んじること……といった内容だ。
持株会社であるアルファベット社のWebページにあるグーグルの行動規範を読むと、サービス関連の原則と並び、職場環境についての記載がある。
その内容は、雇用における機会の均等や、オフィスでのアルコール摂取に関する規範、ハラスメントへの方針などが5つ。
その中に実は「犬のポリシー(Dog Pollicy)」というものがある。そして「猫は好きだ。しかし私たちはDog companyなんだ(We like cats, but we’re a dog company)」と、犬への愛情を高らかにうたっているのだ。
Dog Pollicy
同社の行動規範は、ずいぶん昔から定められているもの。とはいえ、検索で呼び出せるARの犬たちの種類が充実しているのは、行動規範の影響で開発陣に犬好きが多かったためなのか。
本当は、もう少し異なる理由があるのかもしれないが、ふとしたことから、グーグルのまた違った一面が見えるよう。今後、猫を含め、さらに多くの動物たちとARを通じて触れあえる機会が増えることにもあわせて期待したい。