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コインランドリーで洗ってそのまま出品、メルカリとTOSEIが店舗内に撮影ブースを設置
2019年6月25日 13:59
メルカリは、コインランドリー店を展開するTOSEIと連携し、洗った洋服などを出品用に撮影できるブースを設置する実証実験を開始した。TOSEI直営のコインランドリー「TOSEI Laundry」の東中野店、川口並木店、平台店で開始し、順次導入店舗が拡大される。
実証実験が実施されている店舗では、メルカリで洋服などを出品する際に、商品の状態を撮影できる撮影用ブースが用意される。コインランドリーの店舗内に設置されることで、洗い立ての綺麗な状態で撮影できる。
撮影ブースにはハンガーや紙メジャーのほか、無料の梱包材も用意され、撮影後そのまま梱包作業まで終わらすことが可能。梱包資材は「ゆうパケット用段ボール箱」「宅配ビニール袋」が置かれている。
店舗内でできるのは、梱包作業までで、出品する際は宅配の集荷場所などに持ち込む必要がある。東中野店は、近辺にセブン-イレブンや、最寄り駅の東中野駅に宅配便ロッカー「PUDO(プドー)ステーション」があるため、そこからも発送ができる。
店舗内の“たたみ台”を使って撮影するユーザーが実証実験のヒントに
TOSEI 取締役 副社長 マーケティング本部長の高橋岳彦氏によると、これまでに同社が運営するコインランドリーの店舗内で、洋服のたたみ台を使ってメルカリの出品用画像を撮影しているユーザーがいたという。
そのような利用シーンをスタッフが見かけたため、TOSEI側からメルカリに声をかけ、今回の実証実験に至った。
今回、2社間で金銭的なやり取りはなく、ブースやハンガーなどはTOSEI側が準備し、梱包材はメルカリ側が用意した。実証実験の目的について同氏は「まずはコインランドリーの利用率向上が目的。メルカリと組むことで(TOSEIの)知名度向上になれば」と語る。
メルカリの担当者によれば、洋服の出品画像を撮影する際の課題は明確だった。例えば「洋服を広げて撮影するスペースが家にない」「床に広げて撮影すると、影が映りこんでしまう」などの問題点があり、比較的出品数が多い、洋服の出品における問題を解決するため今回の実証実験に取り組んだ。
7月に首都圏50店舗へ導入予定
今後について、高橋氏は「(撮影ブースは)1000店舗導入を目指している。(東中野店ではすでに導入されている)電子マネー対応のコインランドリーの精算機導入を進め、メルペイなどとの連携も図れれば」と意気込む。
2019年7月には、首都圏の50店舗に撮影ブースを導入していく予定。今後、メルカリは、店舗内で出品まで完結するような取り組みも検討していくという。また、その他のジャンルの事業者と連携し、撮影ブースを設置するような取り組みは、今後、検討される。