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上空の雨雲を監視、豪雨予測を最大30分前にメール配信する実証実験

関東エリアで2000名のモニター協力者を応募

 防災科学技術研究所と日本気象協会は、激しい雨が降ることが予想される最大30分前に、Eメールでその予測情報を配信する「豪雨直前予測情報」の有効性を検討するための実証実験を7月23日~10月31日に実施する。これに伴い、豪雨予測情報の配信を希望するモニターを、先着2000名募集する。

 「豪雨直前予測情報」は、内閣府の総合科学技術・イノベーション会議が推進する戦略的イノベーション創造プログラムの課題「レジリエントな防災・減災機能の強化」の一環として開発された、30秒で雨雲の3次元観測が可能なマルチパラメーター・フェーズドアレイ気象レーダー(以下、MP-PAWR)を活用し、1分更新の予測情報を配信できる。

 過去の実証実験として、平成27年に国土交通省が、5分かけて雨雲の3次元観測を行うXバンドMPレーダネットワークを利用した実証実験を行い、防災と日常生活の両面で有効利用できることが明らかにされた。

 今回の実証実験では、より短い30秒で雨雲の3次元観測が可能なMP-PAWRのデーターを活用することで、急な大雨に対してより早く、精度の高い予測情報が配信が期待できる。なお、今回の実証実験では、Webページを作成することで自治体も実証実験に参加できるという。

実証実験概要

先着2000名のモニターを募集

 実証実験における豪雨予測の対象範囲は、MP-PAWRが設置される埼玉大学から半径約50km円内で、埼玉県、東京都、神奈川県、千葉県、茨城県、栃木県、群馬県の一部が対象エリアに含まれる。

 このエリア内で「豪雨直前予測情報」の活用を希望し、Eメールでその情報を受信できる利用者がモニターの対象となる。

埼玉大学から半径50kmが対象エリア

 モニター応募は7月23日13時から専用のWebサイトにて受付される。応募は先着2000名。モニター登録し、豪雨直前予測情報を受け取りするためには、Eメールアドレスとパスワードによるユーザー登録、監視対象として登録する場所の情報を入力が必要となる。

 利用者が設定した地点が、予測雨量を超える場合にEメールにより情報配信が行われる。モニター登録を行うと、予測精度や情報配信に関してする利用者アンケートが、予測情報を知らせるEメールの後に送られる。