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iPhone旧機種でパフォーマンス低下、アップルが釈明
バッテリー交換を割引、3200円に
2018年1月5日 12:31
アップルは、iPhoneのパフォーマンス低下問題について謝罪し、原因と対応策を案内した。
先月(2017年12月)、一部の海外メディアが旧型iPhoneでパフォーマンスが低下する問題を指摘。12月20日にアップルは一部の米国メディアに対し、この事実を認める声明を送付している。12月28日(米国時間)には、アップルは公式サイトに釈明文を掲載。今回の問題に関してユーザーへの謝罪するとともに、原因と対応策を案内した。
アップルの説明によると、今回のパフォーマンス低下問題は、バッテリーの劣化による予期しないシャットダウンを防ぐ仕組みが原因。この仕組みは「iOS 10.2.1」でiPhone 6/6 Plus/6s/6s Plus/SEの5機種に対し導入され、2017年12月の「iOS 11.2」では、iPhone 7/7 Plusにも導入されている。
スマートフォンに一般的に使われているリチウムイオンバッテリーには、経年劣化により蓄電性能が落ちる性質がある。経年劣化したバッテリーをそのまま使用していると、バッテリー残量が少ない状況で大きな負荷がかかった場合などに、iPhoneが突然シャットダウンする場合がある。そこでアップルは、旧型のiPhoneを対象に、バッテリー劣化時に最大パフォーマンスを制限することで、予期しないシャットダウンを防ぐ仕組みを導入した。この制限により、アプリの起動時間が長くなったり、そのほかのパフォーマンスが低下したりする可能性があるという。
なお、「新型への買い替えを促すための意図的な制限なのではないか」という指摘に対し同社は、「お客様による製品の買い替えを促すために、私たちが意図的にApple製品の寿命を縮めたり、お客様の体験が損なわれるようにしたことはこれまでに一度もなく、今後も決してない」と、強く否定している。
バッテリー交換が3200円に、2018年12月まで
今回の問題の対応策として、アップルはiPhone 6以降をiPhoneを対象に、バッテリー交換の保証外修理費用を通常の8800円(税抜)から減額し、3200円とすると発表。この割引措置は2018年12月まで実施される。
また、2018年初頭には、iOSのアップデートにより、バッテリーの劣化状態を確認する機能を追加するとしている。