笑顔と涙、au SENDAIで「ケータイ再起動」イベント

　KDDIは、12月1日～3日にかけて仙台にある直営店「au SENDAI」で、電池が完全放電して起動しなくなった携帯電話を復活させるイベント「おもいでケータイ再起動」を開催している。

au SENDAIで開催されているイベント「おもいでケータイ再起動」

　8月に名古屋にある直営店「au NAGOYA」で第1弾を開催したが、その際、来場者からの反響が大きかったことから、第2弾としてau SENDAIで開催されることになった。同社によれば、全国の直営店で順次開催する予定で、第3弾についても“西の方”での開催を準備しているところだという。

　同イベントは、ユーザーが過去に使っていた携帯電話を充電し、端末内に残っている写真やメッセージを閲覧できるようにするというもの。事前予約の申込は400件以上で、そのうち50件弱が宮城県内ということだが、本当にau SENDAIに来場するかどうかは分からないが、北海道から沖縄まで全国からの予約も入っているという。事前予約をした人が優先されるが、混雑していなけらば予約無しでも順番に対応してもらえる。

　今回は第2弾ということで、前回の経験を踏まえた改善も施された。例えば、前回はバッテリー復旧用のテスターのところに来場者が滞留し、ACアダプターを接続すれば起動できる場合も長時間待たされる場面があった。そこで、充電用のスペースを別途確保し、テスターにかける前に充電を試せるようにしたほか、テスターでの初期チャージが完了した端末を充電用のスペースに移動させ、極力ボトルネックとなるテスターの前に列ができないように工夫した。

　ちなみに、以前はauショップに普通に置かれていたテスターだが、その多くが廃棄されてしまっており、今では貴重となった2台が今回のイベントで使用されている。初回での反響が大きかったため、テスターの製造元に再生産を相談したが、金型が残っておらず、最初から作り直すとなるとコストがかかるため、簡易版を作れないか検討しているという。

今では貴重な存在となったテスター

さまざまな端末の起動を試みる

前回の反省を踏まえ、充電スペースも用意された

　名古屋で実施した際にもそうだったように、来場者にはそれぞれのストーリーがある。最近転勤で仙台に引っ越したが、このために東京の実家に端末を取りに帰ったという女性や、東日本大震災の影響で中止になった卒業式の衣装を試着した際の写真をプリントし、当時を振り返る女性、現在12歳の娘が赤ん坊だった頃や小さかった頃に写した写真をその娘と一緒に眺めて涙ぐむ母親、娘の成人式の時に撮った写真をプリントし、思い出に浸りながら当時の携帯のカメラの性能の良さに驚く男性など、忘れかけていた記憶がよみがえり、サポートするスタッフと感動を分かち合っていた。

赤ん坊だった頃を振り返る母娘

娘の成人式の写真を発掘した男性

久しぶりに電源が入った端末の写真も残したくなる

　このイベントは、KDDI社員有志で構成された「au おせっかい部」により実施されており、前述の通り、全国の直営店で順次実施される予定だが、それとは別に「かけつけ」サービスへの応募も受け付けていた。来週には都内の希望者向けに最初のかけつけサービスを行うという。

　3日間限定のイベントということで、土日は混雑が予想されるが、他キャリアの端末も受け付けているので、仙台周辺にお住まいの方は、思い出したい過去が詰まったケータイをau SENDAIに持ち込んでみてはいかがだろう。