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KDDI、AIが協力し合う「基地局パラメーター最適化」技術を導入

 KDDIとKDDI総合研究所は、複数のAIが協力して基地局のパラメーターを自律的に最適化する技術を一部エリアの基地局に導入した。

 同社によると、従来のAIを用いた基地局のパラメーター設定は、複数の基地局を一括して学習・推論する「集中型モデル」が一般的だった。しかし、対象となる基地局が増えるとモデルが肥大化し、大規模な展開が難しいという課題があったという。

 今回導入された技術は、複数のAIが協力して学習を行う「分散強化学習」に基づいている。全国の基地局を効率的に制御するため、最適な設定値を導き出す「推論器」を多数並列で起動して各基地局に割り当てるという。

 また、同時に「学習器」が各推論器から設定と通信品質の関係を「経験」として収集し、共通する知識を抽出・統合して全体に共有することで、学習の高速化と精度の向上を実現したとのこと。

 AIの学習データを収集する際、学習に有効なデータのみを選別して伝送する独自技術が導入された。これにより、通信量を抑制しながら学習効率を最大化し、全国の基地局に対するリアルタイムかつ高精度なパラメーター最適化が可能となる。

 先行導入エリアでは、電波の放射方向や強度、トラフィック処理方法などの設定をAIが自律的に行うことで、人手による作業期間が大幅に短縮されたという。

 本技術は、高度に自律化したネットワーク基盤「AI for Network」の取り組みの一環として位置づけられており、同社は今後、運用や設計の自動化などさまざまなユースケースへの拡張を目指していくとしている。

 また、3月2日~5日にスペイン・バルセロナで開催される「MWC26 Barcelona」において、本技術を含むAI活用のネットワーク運用に関する展示が行われる。