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KDDIグループの最新技術を沖縄で披露するオープンラボ

沖縄セルラースタジアム那覇では年明けから28GHz帯での5Gの性能評価

沖縄セルラー・KDDIグループオープンラボ in 沖縄

 沖縄セルラーは、KDDI、KDDI総合研究所の協力の下、11月16日~17日にかけて「沖縄セルラー・KDDIグループオープンラボ in 沖縄」を開催している。KDDIグループが開発中の最新技術を沖縄県下のクライアント企業に対してアピールしようというイベントで、報道関係者向けにもその内容が披露された。

 16日に発表されたタクシー向けの多言語翻訳システムをはじめ、13の最新テクノロジーが披露されたが、その中でも沖縄セルラースタジアム那覇(那覇市営奥武山野球場)において28GHz帯を使った5Gの性能評価を行うことは、この場で初めて明らかにされた。2017年12月までに評価準備を行い、2018年1月と3月に評価を実施、今年度内に結果を分析する。

 試験では、スタジアムに基地局装置を2台設置し、50台の端末装置を用い、静止時および歩行時の評価を行う。基地局あたり10Gbps超、端末側では最大5Gbpsでの通信が行えるか実環境でテスト。想定通りの性能が出せれば、8Kの高精細映像の多重配信や多視点・自由視点映像の配信、VR映像の配信などのサービスをスタジアムで実現できるとされる。

沖縄セルラースタジアム那覇における5G実証実験

 沖縄ではNTTドコモを上回るシェアを持つ沖縄セルラー。ライバルのドコモも10月末に沖縄で「ICTセミナー in 沖縄」を開催し、同社の最新技術を披露していた。5GやIoTをテーマにした“沖縄で一番”の座をかけた熱い戦いが始まっている。

 また、水耕栽培によるレタス工場を持ち、家庭用の水耕栽培キット「やさい物語」も販売している沖縄セルラーだが、日清紡ホールディングスと組んでイチゴの栽培も開始する。イチゴ工場は11月中にも完成し、栽培を開始する予定で、2018年5月から収穫が始まる。同工場で生産されるイチゴは「美ら島ベリー」というブランドで出荷される。

 さらに同社では、「やさい物語」に続く家庭用のIoTキットとして「IoT海洋性生物育成キット」を開発中。水温や水位などをセンサーでモニタリングしながら、サンゴを育ててもらい、最終的には育ったサンゴを沖縄の海に植えようというもの。発売時期は未定だが、近い将来、自宅で簡単にサンゴが育てられるようになるかもしれない。