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「今後はワイヤレス充電に注力」――iPhone周辺機器メーカー・ベルキンCEOが語る
2017年10月12日 14:52
ベルキン・ジャパンは12日、事業戦略説明会を実施した。米Belkin InternationalからCEOのチェット・ピプキン（Chet Pipkin）氏らが来日し、日本における今後の展開を紹介した。
Belkin（ベルキン）は1983年創業の老舗の周辺機器メーカーだ。カリフォルニアにあるピプキン氏のガレージで誕生し、最初の製品はApple IIcとプリンターを繋ぐケーブルだった。以来、アップルと深い関係を保ちながら、Mac、iPod、iPad、Apple Watchと、アップルが新しいデバイスをリリースするたびにその周辺機器を投入してきた。
同社はすべての製品を自社で開発・製造している。製品デザインや機構などのエンジニアリングから包装デザインにおよぶ一貫設計によって、品質や安全性を確保し、素早い製品開発を可能にしているという。
ピプキン氏は「ベルキンの使命は人とテクノロジーを繋ぐこと」と語り、技術の複雑さを意識させずに、安全で使いやすい製品をデザインすることを特に重視していると説明する。
その具体例として、ベルキンジャパンの石井靖人氏が紹介したのは、iPhone 7/8用のLightningポートと3.5mmジャックを分離するアダプター製品だ。アップルストアでも販売されているこの製品では、「使ってみると安価な製品との違いが分かる。例えば、マイクやコントローラーを使ってもノイズが入らない。」（石井氏）と紹介された。
9月に発表された新iPhoneは、新たにQi規格のワイヤレス充電をサポートする。BelkinはAppleの認証制度を取得したワイヤレスチャージャーをいち早く発売。ピプキン氏は「ワイヤレス充電は今後、注力していく製品分野だ」として、ユーザーニーズを満たす、高品質で安全な製品を投入していくと表明した。
また、Belkinはアップルストアや一部のドコモショップなどに、ガラスフィルムを簡単に貼れる装置「True Clear Pro（TCP）」を提供している。今回、小型化された第2世代のTCPが披露された。TCPは、提供する店舗を増やしていくとともに、スマートフォンの対応機種も順次拡大していくという。iPhone Xには発売時から対応するほか、「Xperiaにもかなり近いタイミングで提供できるよう準備を進めている」（石井氏）と表明された。
傘下のIoTブランドからは、「水」測定デバイスが登場
Belkin Internationalは、「Belkin」ブランドのほかに「Linksys」「Wemo」「Phyn」という3つの製品ブランドを保有している。
「Linksys」は、Wi-Fiルーターなどを提供するブランド。中継器としても機能するルーターで家全体をカバーするホームメッシュWi-Fi技術が特徴で、BluetoothやZigBeeもサポートする。
「Wemo」は、音声認識に対応する家庭向けのIoT機器を展開。SiriやGoogle アシスタント、Amazon Alexaなどからのコントロールに対応する。
そして、ピプキン氏が「世界で比類の無い技術を導入する」紹介した新ブランドが「Phyn」だ。Phynの製品は家庭向けの水管理ソリューション。水圧計を搭載したハードウェアを1台設置するだけで、風呂やシャワー、植物に与えた水まで、水消費を可視化できるという。ピプキン氏は「年明けすぐに商品を紹介できるだろう」と語った。
