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“不適正な端末購入補助”無くならず、総務省が3キャリアに厳重注意
2016年10月7日 15:18
総務省は、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社に対し、「ガイドラインに沿わない不適正な端末購入補助が行われている」として、総務大臣名で厳重注意を行った。また沖縄セルラーにも注意が行われた。
総務省は3月末に「スマートフォンの端末購入補助の適正化に関するガイドライン」を策定。4月には、不適正な端末購入補助について、ドコモとソフトバンクに是正を「要請」、auには「口頭注意」が行われていた。
今回の3キャリアへの「厳重注意」は、「再度、ガイドラインに沿わない不適正な端末購入補助が行われたことを踏まえた」ものとしており、総務大臣名で厳重注意が行われ、再発防止策等について報告も求められている。沖縄セルラーに対しては総合通信基盤局長名で注意が行われ、再発防止策等について報告が求められている。
文書で公開されている厳重注意によれば、ドコモに対しては、5~9月の間の「(ドコモ発行の)クレジットカード加入者に対する特典として端末購入代金を割り引くためのクーポンを送付する手法」を問題視。
KDDIに対しては、7~9月の間に「端末の購入を条件として経済上の利益を提供するためのクーポンを送付する手法」が、ソフトバンクも同様に、9月に「端末の購入を条件として経済上の利益を提供するためのクーポンを送付する手法」があったとした。総務省は3キャリアのこれらの施策を「利用者を著しく不公平に取り扱うもの」と指摘、不適正な端末購入補助と判断した。
NTTドコモのコメント
「指導を受けた『ケータイ購入ご優待券』については、dカード・ゴールド会員向けの施策であり、年会費での負担やカードご利用額に応じ、感謝の気持ちから還元しているものです。これはクレジットサービスの魅力度向上を目的として、一定のお客様負担に基いて発行しているものであり、電気通信ビジネスの一環で実施されているような一般的なクーポンとは性質が異なるものと考えており、ガイドラインの趣旨に鑑みても、その趣旨に反するものではないと考え、実施してまいりました。
しかしながら、今回の『ケータイ購入ご優待券』が不適切な端末購入補助にあたるとの指導については、真摯に受け止め、今後適切な対応に努めてまいります。また、是正指導への対応については、別途総務省に報告を行う予定です」
KDDIのコメント
「真摯に受け止め、対応していきたい。速やかに是正して、報告をしていく」
ソフトバンクのコメント
「ガイドラインの趣旨に則り、今回の行政指導を真摯に受け止め、該当のクーポン施策については速やかに是正を行うとともに、再発防止に努めてまいります」