【COMPUTEX TAIPEI 2014】
インテル、カテゴリー6対応LTEモデムやAtomの性能をアピール
(2014/6/4 12:27)
インテルの社長 レネイ・ジェームズ氏は、「COMPUTEX TAIPEI 2014」のキーノートに登壇。低消費電力プロセッサの「Core Mプロセッサ」などを発表した。モバイルに関する取り組みとしては、スマートフォンなどに採用されるAtomシリーズのチップセットや、LTE対応モデムを紹介した。
インテルは、スマートフォンやタブレット向けのチップセットとして、Atomシリーズをラインナップしている。タブレット向けには「Bay Trail-T」として知られる「Z3700」シリーズなどを展開。一方で、スマートフォン向け(や主にスマートフォンを大型化したようなAndroidタブレット)には「Z3400」や「Z3500」シリーズをラインナップしている。日本のキャリアがラインナップするモデルでは、ASUSが開発し、auが発売する予定の「MeMO Pad 8」がインテルの「Z3580」を搭載する予定だ。
ジェームズ氏は、このAtomシリーズのパフォーマンスをアピール。「Z3770」を、競合となるクアルコムの「Snapdragon 801」(日本では、主に夏モデルのハイエンドスマートフォンに搭載されている)と比較し、画像処理にかかる時間が短いことを訴えるデモを行った……が、残念ながらマシンのトラブルか、アプリが正常に動作しない一幕も。調整の末、Snapdragon 801より短時間で処理が終わる様子が示された。
同社は、スマートフォンやタブレットの通信をつかさどるベースバンドチップも開発している。キーノートでジェームス氏は、LTEのカテゴリー6やキャリアアグリゲーションに対応した「XMM 7260」に言及。すでにインターオペラビリティテスト(通信事業者との互換性テスト)用に出荷を開始しているとし、数カ月以内にこれを搭載したタブレットも発売されると語った。
なお、「XMM 7260」は、2月にスペイン・バルセロナで開催された「Mobile World Congress」で発表されている。今回は、その実機をキーノートに合わせてお披露目した形となる。キーノートにはゲストスピーカーとしてASUSのチェアマン Jonney Shih氏が登壇。5月にサービスインしたばかりの台湾通信事業者・中華電信のLTEに接続して、映画がスムーズに流れる様子をアピールした。
また、インテルが昨年11月に発表していた3GのSoC(システム・オン・チップ)「SoFIA」のデモも行われている。同キーノートでは、通話が可能な様子が紹介されており、合わせて27日に発表された中国・ロックチップと提携関係を結んだことが語られた。このほか、キーノートでは台湾のEMSとしておなじみのフォックスコンのYoung Liu氏がゲストとして登壇、インテルチップを搭載したタブレットを紹介している。