【CEATEC JAPAN 2011】
最新タブレット~クラウドまでカバーする富士通ブース
![]() |
![]() |
世界一のスーパーコンピューター「京」が展示されている |
世界一のスーパーコンピューター「京」が出迎える富士通のブースでは、「最新のユビキタスフロント」コーナーに富士通製の最新のパソコンやケータイ、タブレット端末が展示されており、人だかりができていた。法人向けソリューションや、クラウドサービス、電子書籍サービス「BooksV」などの展示も行われている。
展示されている端末は、NTTドコモのF-07CやF-12C、Arrows Tab LTE F-01D、KDDIのWindows Phone IS12T、KDDIのArrows Z ISW11F(参考展示)、F001と個性的な顔ぶれで、法人向けの7インチサイズのタブレットも参考出展されていた。
これらの中で、まず体験していただきたいのは、今月発売予定の「Arrows Tab LTE F-01D」だろう。プラットフォームとしてAndroid3.2を搭載した防水タブレットで、。NTTドコモの新世代データ通信サービス「Xi」(クロッシィ)に対応したモデルだ。パネルが静電式のため、お風呂などでは「ハンドジェスチャーコントロール」機能により、手をかざして左右に動かすなどして操作する。あらかじめ設定を有効にしておけば、画面の前で手を左右に振るだけで、ワンセグのチャンネルやボリュームを変えられるようになる。キーボードの上下左右のカーソルキーに割り当てられるため、どんな操作でも可能というわけではないが、「アプリとキーボードのインターフェイス次第で、アプリで拾えれば動く」という。会場では、実際に手を振ることでチャンネルを変えるデモが体験できる。
また、Android向けとしてはどこよりも早く「TSUTAYA TV」と「ひかりTV」をサポートしている点をアピールしている。「Xi」対応とあって、ホーム端末の10倍のスピードでコンテンツのダウンロードが可能になるという。現在はサービス開始前のため、コンテンツ自体を視聴することはできない。
法人向けソリューションコーナーでは、参考出展中の7インチ端末とF-01Dを軸に、端末のセキュリティ対策やITポリシーを管理するクラウド型のサービスや、業務報告システムなどのソリューションをセットにしたサービスを紹介している。今年度中の発売を目指しているというので、Android端末の業務利用を考えている方には参考になる。
従来型の端末を使ったサービスとしては、糖尿病患者の健康管理をサポートする「からだライフ」を見ることができる。血糖測定器を直接らくらくホンに接続し、日々のデータを吸い上げて管理できるもので、らくらくホン内の歩数計とも連動し、血糖値と運動の関係がグラフとして確認できるなど、健康管理に役立てられる。現在は50代以降が対象のため、らくらくホンのみでの利用に限られるが、将来的にはスマートフォンへの展開も考えられているようだ。
モバイル機器に直接関わる製品ではないが、ユニークなところでは、光と熱だけで発電し、電力の自給自足を実現するという「ハイブリッド型発電デバイス」もチェックしてみよう。震災後、節電に注目が集まる中、それこそテーブルの上に“置くだけ”で端末の充電が可能になるのか、という期待もあるが、現在は電子機器を動かすまでは至らず、センサーを動かす程度の発電力とのこと。とはいえ、体温で発電できれば、医療分野で電池交換不要のセンサーを用いたサービスも可能になるなど、将来的に生活シーンへ与える影響は大きそうだ。
そのほか、現在試験運用中のクラウドサービスとして、被災したペット情報を管理するサービスも紹介されている。ボランティアが7インチのタブレット端末を使って、保護したペット情報を登録していくもので、すでに宮城県など試験的な運用が開始されている。登録データは「MSNペットサーチ」と連携させることで、飼い主捜しに役立てられているという。端末のサイズは、入力と確認の両方で扱いやすいというボランティアの声から、選ばれたという。
![]() | ![]() |
「電力の自給自足を実現」は今後注目を集めるだろう | 被災地で保護したペット情報をクラウドで管理するシステムの紹介 |
(すずまり)
2011/10/5 11:52