本日の一品

甲羅の荷重にびっくり! 目覚めるファンキーな亀コースター

 世の中には多種多様な「コースター」がある。レザー製、木製、珪藻土タイプに加え、陶器、ガラス、コルクといった素材別の差異、吸水性や断熱性などの機能的違い、さらには北欧風から和モダンまでインテリアに溶け込むデザイン性重視のものまで、その幅は広い。

 どれも基本的には“静かに飲み物の下に敷く”という「スタティック(静的)」な存在であることが共通点だった。

 ところが、筆者がネットをクローリングしていて偶然発見したのは、そんな常識をあっさり覆す“動く”コースター。主役は、丸っこい甲羅と大きな瞳が愛らしいプラスチック製の「亀」である。その名も「亀コースター」。まさか飲み物を置かれるたびにビックリして跳ね起きるとは夢にも思わなかった。

 この亀コースターの最大の魅力は、その“驚きのリアクション”にある。背中の甲羅にマグカップやグラスを「ドン」と置くと、なんとそれまで半眼でウトウトしていた亀が、一瞬で飛び起きる。目は見開き、口はあんぐり開き、手足と尻尾はそれぞれ別方向に跳ね上がる。

 筆者がこれまで見てきたどんなコースターとも違い、これはもはや「パフォーマンス」だ。

 この動作のしくみは非常にシンプル。背中の甲羅が、てこの原理で内部カム機構を押し下げ、その力を一気に各関節に伝える構造になっている。

 内部には一切バネや電池などの複雑な仕組みはなく、すべては重力とカム形状によるアナログな挙動で制御されている。実際の動きを見れば誰しも笑顔になるはずだ。

 複数の亀を入手して比較してみたところ、手足や首、尻尾を取り付けてネジで甲羅と固定されているタイプと、シンプルに乗せただけのものの2種類が存在した。どちらも反応に大きな違いはなく、構造の差異は製造ロットやコストに起因するのだろう。

 また、外装は軽量な樹脂素材のため、マグカップなど重量のある容器を置く場合は、できるだけ中央にバランスよく設置する必要がある。甲羅のサイズが小ぶりで接地面積も限定的なので、やや背の高いグラスなどは転倒のリスクもある点には注意したい。

 甲羅の見掛けよりも安定性や安全性を優先するなら軽量のコルク製などのコースターをサイズ調整して亀の甲羅の上に薄い両面テープなどを利用して貼り付けるスリップ防止策も有効だ。

 今回、筆者が購入した時の価格は3匹セットなら526円。1匹単位だと黄色やピンクなどの限定カラーは328円程度と少し割高だったが、この手の製品は為替や在庫状況で価格が変動する傾向があるため、タイミングによっては掘り出し物になる可能性もある。

 この亀コースター、単体で使ってももちろん楽しいが、家族の食卓や友人との集まり、ちょっとしたパーティーなどで複数匹並べて使うと、さらに盛り上がること間違いない。

 それぞれ違う色や誤差により表情が違って見えるため、誰がどの亀を使うかを決めるだけでも話題が生まれる。悪ノリで油性ペンで髭を描き加えたりキスマークを付けるなんてのもアリだ。

 子供のジュースタイムに活躍するのは確実だが、大人のコーヒーブレイクにもユーモアを添えてくれる。無機質になりがちなテーブルウェアに“動き”と“感情”を加えた稀有な存在、それがこの亀コースターである。

 ちなみに、筆者の手元には“弟分”とも言える別バージョン「亀スマホスタンド」も存在している。次回は、そちらをご紹介したい。

商品名購入場所実売価格
亀コースターtemu時価(180円~328円)