本日の一品
高級感と使い勝手を両立! エルメスのApple Watch用ラバーバンド
2024年11月14日 00:00
2023年にアップルが自社の全製品からレザーを廃したことで、エルメスコラボのApple Watchからも、レザーバンドがなくなった。エルメス自身では販売を続けている一方で、アップルの取り扱うApple Watch Hermesからはレザーバンドをセットにした商品もなくなっている。エルメスはもともと馬具メーカーでレザー製品に定評があっただけに、少々残念な気持ちにもなった。
そんなアップルの方針を受け、2023年からは、レザーを使わないエルメス製のバンドが一気に拡充した。今回紹介する「キリム」というバンドは、そのひとつだ。このバンドは、Apple Watch Series 9とともに登場し、シーズンに合わせてカラーバリエーションを拡充しつつ、9月に発売されたSeries 10でも継続的に販売されている。もちろん、アップルやエルメスでは、バンドだけを購入することも可能だ。
筆者は、2023年にSeries 9本体の購入を見送ったかわりに、このバンドを単体で購入した。Series 10ではApple Watch本体のサイズを変更したため使えなくなってしまったが、改めて46mm用のキリムを買い直した格好だ。それだけ、このバンドの使い勝手や取り回しのよさは気に入っている。
素材はフルオロエラストマーで、これはいわゆるラバー(ゴム)の一種。アップルがスポーツバンドなどに採用しているのと同じだ。それだけだと、ワークアウトやフィットネスに使うようなスポーツ用のスマートウォッチバンドに見えてしまうが、キリムはエルメスの頭文字である「H」をかたどった凹凸がつけられており、高級感を高めている。耐久性が高く、水濡れもへっちゃらなバンドながらも、スポーティに見えすぎないため服装を選ばない。
この点では、レザーバンドとは対極にある。エルメス製のレザーバンドは過去何度も、雨にぬれたり汗をかいたりして、変色したりボロボロになってしまったりした。一方でキリムに関しては、1年使っていたが目立った経年劣化は起こらなかった。その万能性の高さを評価し、Series 10への機種変更に合わせてもう1本買い足したというわけだ。実際、こうした評価が高いためか、色やサイズによっては発売直後から完売状態が続いており、入手困難になっている。
装着のしやすさという点でも、キリムは優秀だ。一般的なスポーツバンドとは異なり、キリムはDバックルを採用しているため、あらかじめサイズを合わせておけばあとは腕に通したあと、それを留めるだけでいい。スポーツバンドのように片側に空いた穴にピンを通す仕組みだと、固定しようとした際にズレてしまってうまくハマらないことがあるが、そういった手間はかからない。
金属部分の光沢感も、高級感が高い。若干、ラバーのカジュアルさとのギャップが目につく部分もあるが、見慣れてしまうと、これはこれでいいような気になってくる。購入したのはオレンジだったが、ブラックのようにシックな色であれば、よりバックルに馴染むような印象もある。
価格は5万2800円。ラバーのバンドとして見ると群を抜いた高さだが、エルメス製品だと思えば安い。そんな絶妙なポイントを突いた製品に仕上がっている。難点は、Hの溝にホコリなどがたまりやすいこと。長く使っていると汚れが気になってくるので、定期的なメンテナンスは必要だ。とは言え、それもサッと水拭きすればOK。Apple Watchを気軽に格上げしたい人に、オススメの製品であることに変わりはない。
製品名 | 発売元 | 実売価格 |
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Apple Watch Hermes - 46mmケース用キリム(オレンジ)シンプルトゥール | エルメス | 5万2800円 |