本日の一品

アクセサリーとして楽しめる、TOGA TOOのスタイリッシュなApple Watchバンド

 2015年に初代Apple Watchが発売されてから、早9年。10周年目を迎えるモデルとして、9月にはApple Watch Series 10も登場した。その間ケースサイズやディスプレイサイズも徐々に大型化しており、小サイズは38mmから42mmに、大サイズは42mmから46mmへと拡大した。一方で、丸9年以上、一貫して変わらなかったのがバンドのラグのサイズだ。

 そのため、大小のサイズさえ合っていれば、初代Apple Watchに付属していたバンドを、最新のSeries 10にそのままつけることができる。途中で規格を一切変えなかったことで、サーパーティが安心してバンドを投入できるだけでなく、ユーザーもお気に入りのバンドをそのまま使い続けることが可能になった。

Apple Watchは、初代からSeries 10に至るまで、一貫してラグのサイズを変えていないため、バンドの互換性が保たれている

 こうした土壌が整っていることもあり、Apple Watchのバンドはサードパーティーも含めるとその種類は実に多彩だ。完璧に保証されているわけではないが、長く使える可能性が高いため、多少高めのものでもアクセサリーとして購入しやすい環境が出来上がっている。Hermesのようなラグジュアリーブランドが参入しているのも、納得である。

 今回、筆者が購入したのは日本発のブランド「TOGA TOO」がリリースしている二重巻きのバンドだ。TOGAは、東京コレクションなどに出展しているブランドで、直近ではロンドン・ファッション・ウィークなどでもショーを行っている。そのアクセサリーラインになるのが、TOGA TOOだ。最近ではApple Watchのバンドも手がけており、そのバリエーションを増やしている。

Apple Watch Series 10に合わせて、TOGA TOOの二重巻きバンドを購入した

 二重巻きのバンドはHermesの「ドゥブルトゥール」がおなじみで、レザーと金属を組み合わせたバンドには、「グルメットメタル」というものもあった。今回購入したバンドも、基本的な構造はこれに近い。ただし、金属バンド部分がより細く、尾錠やバンドの先端にも、TOGAのアクセサリーでおなじみのウェスタンモチーフが採用されており、同ブランドのアクセサリーのような仕上がりだ。

 どちらかと言えば、Hermesのそれよりもカジュアルな雰囲気があり、Tシャツやポロシャツなどのカジュアルなスタイルともマッチする。手首の内側で金属とレザーバンドがクロスする形だが、ここもカッコいい。チョイスしたのはDark Redというカラーだが、実はこの色のみ、マルチカラーになっており、レザー部分がブラック、ホワイト、ダークレッドの3色に分かれている。

手首に巻くと、まるでアクセサリーを着けているかのようだ

 モノトーンを基調にしているため、マルチカラーといってもガチャガチャせずにシンプルさを保ちながらも、服装の色が落ち着いているときの挿し色になる。Hermesも含め純正品にはなかなかないデザインのバンドに仕上がっており、レザーの質感もまずまずの高さ。筆者はTPOや服装に合わせて毎日バンドを替えているが、使い勝手がいいのでこれを選択する機会は多い。文字盤は、シンプルさが際立つ「輪郭」にすることが多い。

 ほかのバンドを使うときには、より情報量が多い「クロノグラフプロ」を設定していることもあるが、TOGA TOOのバンドに合わせると、金属部分と相まって、腕周りがちょっとゴチャゴチャしすぎてしまう印象もあった。輪郭は設定できるコンプリケーションが少ないため、表示できる情報は限定されるものの、通知を受けたり、Apple Payを使ったりするぶんには問題ない。

 サイズに関しては、46mm用の「M」でちょうど手首に合った。ただし、外側から2番目の穴につく棒を指しているため、ギリギリと言えばギリギリ。より腕が太い人だと、サイズが合わない可能性もあるため、試着してから購入するようにしたい。

内側のバンドがクロスする部分もスタイリッシュ。サイズはMでちょうどよかった

 ちなみに筆者の手首は、Series 10の42mmだと、サイズが合わないバンドもそこそこある。TOGA TOOの42mm用「S」も、装着は不可能ではなかったものの、かなりキツイ印象だった。42mmだとHermesのシンプルトゥールやキリムも一番外側の穴を使っていたので、こうしたサイズ感も参考にしてほしい。

 デザイン的には満足度の高いバンドだが、手首の内側にクロスしたレザーとメタル両方のパーツと尾錠が集中する構造上、キーボードは非常に打ちづらい。というより、長時間入力していると手首がグイグイ押されて跡がついてしまってちょっと痛い。何なら、この原稿を書いている今もそんな状況だ(笑)。

キーボードを打つと、尾錠部分がグイグイ手首に食い込んでくる。仕事にはあまり向かないかもしれない

 とは言え、尾錠がついているバンドは、多かれ少なかれこのような問題があるため、これがこのバンド特有の致命的な欠点とまでは言えない。オシャレは我慢ということで割り切るか、仕事中はそっと外しておくか、どちらかの対応を取ればいいだろう。バイタルデータの取得が中断してしまうのを避けたいのであれば、仕事用のバンドを別途用意しておくといったこともできる。こうした付け外しが簡単なのが、Apple Watchの魅力なのだから。

製品名発売元購入価格
TOGA TOO WATCH BELTTOGA ARCHIVES2万7500円