本日の一品

2022年に買って印象に残った「本年の三品」

 外出規制が無くなって少しはコロナ禍以前の良き時代に戻った印象のあった令和4年だった。そして今年も数多くの商品が発売された。年の瀬特集として筆者が今年ご紹介した数多くの一品群の中から筆者自身が自ら購入し今も使っているユニークでインパクトのある良品・逸品を3点だけ厳選して読者諸兄にご紹介したい。

誰もが安心、便利に使える国産の「音声デジタルウオッチ」

 世界中には”TALKING WATCH”と呼ばれる音声で現在時刻を読み上げてくれる素晴らしい腕時計が多くのメーカーから発売されている。その多くは海外製の安価なガジェット的製品が多いが日本国内ではこのジャンルの製品に真面目に取り組んでいるメーカーがある。

 セイコー社の”音声デジタルウオッチ”シリーズはその本気度、操作性、実用性など、すべての面で他社製品を圧倒的に凌駕している。価格的には海外他社製品の約2倍~3倍するが価格に見合う十二分のメリットがある実用品だ。やっぱり買うなら玩具ではなくホンモノがほしい。

 筆者は前製品でシルバーカラーの鉄仮面の様な面構えのモデルを今も愛用している。今年は追加で新しいより腕時計らしいモデルを手に入れた。ラバーベルト仕様のモデルは腕首へのフィット感も抜群だ。視覚障碍者の人の為によく考えられたユーザインターフェースは健常者にとっても極めてありがたいものだ。

商品価格購入
音声デジタルウオッチ SBJS0151万8700円ヨドバシカメラ・ドット・コム

楽器好きなら絶対欲しくなる関ニッケン刃物の「エレキギター型ハサミ」

 筆者の超個人的な感覚で申し訳ないが流行りのクラウドファンディングの世界ではプレッジ募集の段階では超人気の商品も数多くあるが本来の目的である一般販売まで人気の持続するモデルケースは少ない。ミニマムなテンションの高いユーザによる刹那的な人気がクラウドファンディングの特徴でもあり良さでもあるのだろう。

 エレキギター型ハサミはそんな中でも一般販売にこぎつけた数少ないアイテムだ。ヘッドストックを引き抜き片側の刃面(指板:フィンガーボードにあたる)にだけ記されたフレットと6本の弦、ポジションマークの繊細さの造りが素晴らしい。本物のエレキギターには無いが10フレットと11フレットのちょうど真ん中にシルバーのネジ(要)がありこれが全体を引き締まって見せている。

 エレキギター型ハサミのこだわりはその形状やフレット、弦だけには留まらず専用のギタースタンドまでが付いていることだ。ギタースタンドは左右1ペアのシリコンゴム系(エラストマー)で作られた左右のパーツを組み合わせて付属の金属ピンで繋ぐだけで完成だ。すべての出来が良すぎるゆえに実用度よりインテリアとしてデスクトップオーディオの上にギタースタンドとともに鎮座している時間が多いのが悩みだ。

商品購入価格
ギター型ハサミ(赤)SS‐20Rヨドバシ・ドット・コム2200円

新素材の採用で芯を削らず16Km書き続けられる無限鉛筆「メタシル」

 ”無限鉛筆”と聞けばステーショナリー系のマニアやコレクターなら金属素材を使用したあのダビンチも愛用したという世界的に有名なイタリア最大の自動車デザイン会社「Pininfarina」(ピニンファリーナ)の高級無限鉛筆「PINIFARINA CAMBINO」(ピニンファリーナ キャンビーノ)を思い浮かべる人も多いだろう。

 サンスター社のメタシルの芯部分は特殊な合金に黒鉛を混ぜて作られている。オール金属の金属鉛筆とは多少異なる製品だ。筆記時に紙面との摩擦によって合金と黒煙の細かな粒子が紙表面に付着することで筆記跡(筆跡)となる仕組みはレガシーな鉛筆とも類似している。摩耗の極めて少ない合金がチビにくく長持ちの理由だ。

 実際にメタシルを手に持ってみて感じるのはその重量だ。木軸&黒鉛の一般的鉛筆が6グラム前後なのに対してメタシルは実測で21g前後あり、金属の冷たさがありなかなか新鮮だ。重さ的にはFrixionの3色ボールペンよりまだ少し重いが筆記時の安定感とバランスは良好だ。芯が折れず鉛筆削りも不要なのでメモと一緒に持ち歩いてモバイル環境でも安心して活用出来る。

 先日発売されたメタシルの芯先を収納できる様に変更した新モデルである”メタシル・ライト・ノック”(連続筆記5Km、濃さH相当)の詳細を年明けにご紹介したいと思っている。両メタシルを比較してお好みの1本を選ぶか両方を活用するか令和5年もエターナルペンシルの話題は続きそうだ。

商品価格購入
メタシル990円ヨドバシ・ドット・コム