本日の一品

たった270円のデジタルアンプで、転がってるスピーカーをスマホやPC用に

アンプ内蔵ケーブルを使って、iPhoneの音をミニコン用スピーカーで鳴らす

 スマートフォンやPCのスピーカーをちょっとイイ音にしたいとき、見つけたのが「USB給電 デジタルアンプ内蔵ケーブル」。どこにでもある昔のミニコン用のスピーカーなどを使って手軽にちょっといい音で聞くことができる。

 実はこのアンプ内蔵ケーブルを購入に至るまでにはいろいろあった。PCにミニコンとスピーカーをつないで音を出していたのだが、ミニコンは大掛かりでサイズも大きく、そこで、小さく手軽なアンプを探していた。新たにアクティブスピーカーを買うのも悪くないが、昔ながらのオーディオの音に慣れた人間からすれば、最近の小さいスピーカーの音は人工的で落ち着かない。かといって音を重視したものを選べば値が張る。だからスピーカーはそのままで適当なアンプを探していたのだった。

 そんなときに見つけたのがこの「USB給電 デジタルアンプ内蔵ケーブル」だ。安価で良質なアンプなどのブランドである「FX-AUDIO」を販売する会社のノースフラットジャパンの販売サイトで見つけたもので、なんとお値段270円。送料もかかるので合計で500円強の支払いが必要だが、それでも予定していたアンプにかける額にくらべると極めて少ない金額だ。

購入した「USB給電 デジタルアンプ内蔵ケーブル」。スピーカー側はバラ線で、音声入力はステレオミニプラグ。USBは電源のみで使用する
この膨らみがアンプ部。音量調整のダイヤルがついている。

 実際に届いていると、本当にケーブルの途中が膨らんでいるだけのシンプルなもの。膨らんでいる部分にはデジタルアンプとボリュームダイヤルが内蔵され、使っているチップはLTK5206。データシートを調べてみると出力3W×2のとのことだ。

 スピーカーケーブルが細すぎて不安になるくらいだが、これでもスピーカーに接続はできて音は鳴る。ケーブルを裂くことで右と左のスピーカーは離して置くことができ、さらに適当なUSB電源アダプターをつければアクティブスピーカーのでき上がりだ。

スピーカーに接続するケーブル先端はバラ線になっている。左右スピーカーの離れ具合に応じてケーブルを裂くと、左右の端子間は最大で120cmほど離せる
スピーカーに接続する。線が細すぎるので接触不良に注意だ

 音もPCスピーカーとしては十分な音質で、もともとのスピーカーの音質を生かしたものになる。音量についても部屋で鳴らすにはうるさいくらいの大きな音も出せる。ボリュームダイヤルもあって音量調整もできるほか、USB電源を入り切りしたときのノイズも出ないようになっている。いくつかのUSB電源につないでみたが、試したなかではノイズが出るようなことはなく、安心して聞いていられる音になっている。

左右のスピーカーに接続、入力としてアダプターを付けたiPhone。電源は適当なUSB充電器を使えば大丈夫だ

 こんなケーブルの途中がちょっと太くなった程度のものでこれだけの音が出せるなら十分で、しかも安い。電源もPCやスマートフォンの充電器で十分使え、簡単にそこそこの音が楽しめる。ビデオチャットの音質にこだわる人が増えているが、そういう要望にも対応してPCスピーカーよりもワンランク上のいい音で聞くことができる。

 また、ケーブルみたいな本体のため、スピーカーの裏側に貼り付けてアクティブスピーカー風に使うなどの用途にも対応する。

 こんなに手軽に手持ちのスピーカーで鳴らすことはできることに満足だが、実は使い続けるうちにもっと欲が出てきている。探しているときに、同じノースフラットジャパンの販売サイトでは、7センチスピーカーや段ボールを使ったスピーカーの箱のキットが手頃な価格で出ていることに気づいてしまった。新たに小さいスピーカーを作ってしまうか、今、悩んでいる最中だ。

製品名発売元購入価格
USB給電 デジタルアンプ内蔵ケーブルノースフラットジャパン270円