スタパ齋藤のApple野郎

月額400円で電話かけ放題のiPhoneを使えるってマジ?

IIJmioギガプランとRakuten UN-LIMIT VIでスマートフォンを激安運用!!!

 2021年2月24日に発表されたIIJmioの新料金プラン「IIJmioモバイルサービス ギガプラン」。IIJmioはIIJ(インターネットイニシアティブ)が提供する格安SIMブランドで、俺も利用中。

 で、IIJmioの新料金プラン「ギガプラン」の登場にビックリなのであった。安い!!! 価格破壊キター!!! 的な。↓こういう料金プラン。

IIJmioウェブサイトより抜粋

 SIMの種類が豊富でありつつ、容量毎の料金設定をかな〜り抑えて登場したギガプラン。eSIMだと、データ通信容量上限20GBのプランが月額税別1500円。音声通話対応SIMでも20GBで1880円。すご〜い♪ わかりやすさ的にも◎っスよね〜。

 IIJmioのギガプランはその安さで大注目されているが、ギガプランを使えば驚異的な低料金でスマートフォンを運用できるってコトで世間がザワついている。具体的には、このギガプランのSIMと楽天モバイル(Rakuten Mobile)のSIM、2枚のSIMを併用するという方法だ。

IIJmioウェブサイトより抜粋。

 楽天モバイルの料金設定は「Rakuten UN-LIMIT VI」のひとつだけ。上の図のとおりの料金設定だが、データ通信が1GBまでなら月額料金は「0円」である。そしてRakuten Linkアプリを使えば国内通話料金は無料。電話かけ放題のスマートフォンを月額料金0円で維持可能って、これも凄いっスよね〜。

 で、これら2つの凄まじいほどの格安SIM料金プランを合体させると、さらにスゴいことに!!! 電話かけ放題のスマートフォンを月額税別400円で運用できるというのダ!!! マジ!?

データ通信2GBなら400円、20GBでも1500円って、凄くないスか?

 Rakuten UN-LIMIT VIの場合、データ通信が1GBまでなら月額税別料金は0円。Rakuten Linkアプリを使えば国内通話かけ放題。ただし、データ通信が1GBを超えると月額税別料金が980円になってしまう。

 1GBってわりとスグ。うっかりしているとオーバーしちゃう容量なので、Rakuten UN-LIMIT VIは通話専用として0円運用していきたい。

 じゃあデータ通信は? そこでIIJmioのギガプラン。データ通信専用SIMなら2ギガプランで月額税別680円で、eSIM(データ通信/ドコモ網のみ)なら2ギガプランで月額税別400円だ。

 もちろん、使いたいデータ容量によってそれ以上の容量のプランを選ぶことになる。だがそうは言っても、IIJmioギガプランのeSIMプランは、2GBで400円で20GBでも1500円。やはりどう考えても安い。

 ちなみに、IIJmioギガプラン専用追加データ量の価格は、1GBで税別200円(2021年6月以降提供予定)。最安にこだわる場合、eSIMの2ギガプラン(400円)で頑張るとして、容量がどうしても足りなかったら1GB200円で買うという使い方もアリだろう。

 ともあれ、これら2つのSIMを組み合わせると、月額税別400円で電話かけ放題&データ通信3GBまで(IIJmio2GB+楽天1GB)使えるスマートフォン運用が可能になる。RakutenのSIMを0円運用でスマートフォン用電話回線を維持し、IIJmioのSIMでデータ通信を最安で済ませる、てな方法ですな。これが世の中をザワつかせているのであった。

 この方法、スマートフォン2台持ちでも可能だが、スマートなのはデュアルSIM対応のスマートフォンの使用。2枚の物理SIMをデュアルSIM対応スマートフォンに入れたり、あるいは物理SIMとeSIMを入れたりすれば、楽天モバイルとIIJmioの両プランのオイシイところだけ利用できるというわけだ。

iPhone XS/XR以降ならeSIM+物理SIMのデュアルSIM運用が可能

 iPhone XS/XR以降はデュアルSIM対応(https://support.apple.com/ja-jp/HT209044)。物理的なSIMカードとeSIMを同時に入れることができる。ので、楽天モバイルのSIMとIIJmioのSIMを同時に使える。楽天モバイルのSIMを通話専用(かけ放題だから)、IIJmioのSIMをデータ通信専用とすれば、前述のとおりかなり安く運用できる(編集部注:iPhoneで楽天モバイル回線を利用する場合、緊急地震速報など一部利用できない機能があります)。

 より具体的に考えて、iPhone XS/XR以降にどのタイプのSIMを入れるのか? IIJmioギガプランの最安プランはeSIMなので、IIJmioのeSIMをデータ通信専用として、通話専用とする楽天モバイルのSIMを物理SIMとすることになるだろう。

 と、理屈の上ではそうなるわけだが、実際どうなのか? iPhoneをデュアルSIM運用して月額税別400円で使っちゃう作戦、実際とは条件が異なるものの、模擬練習的に試してみた。

 使ったのはiPhone 12 Pro Max。eSIM+物理SIMのデュアルSIM対応iPhoneで、これにはIIJmioの通話対応物理SIMが入っている。このiPhone 12 Pro Maxに、手元のRakuten Miniに入っている通話対応eSIMを移行してデュアルSIMとする。

 手続きは楽天モバイルの「my楽天モバイル」メニュー>契約プラン>各種手続き>SIM交換>再度ダウンロードと辿って行う。楽天モバイル側で準備が整ったら(通常は30分くらいだと思う)、iPhoneで楽天モバイルホームページに表示されるQRコードを読むといった程度。詳しくは楽天モバイルのWebサイト「SIMの交換・再発行・紛失・盗難の場合はどうすればいいですか?料金が発生しますか?」をご参照いただければと思う。

 実際にやってみると、サクッとな。eSIM再発行は以前行って(楽天モバイル側の準備完了までに)20〜30分かかったように記憶しているが、今回は3分かからずに準備完了。QRコードをiPhoneで読み込み、iPhoneで楽天モバイルのSIMを使うための初期設定を行った。すると、すぐにiPhoneで楽天モバイルのSIMを使えるように♪

 また、楽天モバイルのeSIMを通話専用に、IIJmioの物理SIMをデータ通信専用にと設定する必要がある。たぶん、↓こんな感じで設定すればいいと思うが、十分にテストしたわけではないので、この設定でいいのかどうか確信がなく断言できずスイマセン!!!

 なお、iPhoneをデュアルSIM運用して月額税別400円で使っちゃう作戦を本番(!?)で行うには、IIJmioのSIMをeSIM(データ通信/ドコモ網のみ)で、楽天モバイルのSIMを物理SIMとして使うことになる。上の画面表示とは細部が異なるのでご注意いただきたい。

 でもなんか、電話かけ放題iPhoneをホントに月額400円で運用できるような感じ。なのだが、現実的には楽天モバイルのエリア問題がありますな。電話回線として使うわけだから、行動範囲内でちゃんと通話できるのかどうか。楽天モバイルサービスエリアは広がっているものの、場所によっては「穴だらけ」だったりもする。楽天モバイル回線エリア内であっても電波が届かない場所があるといったコトまで含めて、じっくり考える必要がある。

 でもまあしかし、ここに来て一気に進んでいる感のある携帯電話料金の値下げ。競争も激化。ホットなカテゴリーであり、今後も超注目してゆきたいッ!!!

【追記 2021/03/10 15:33】
 編集部から楽天モバイル広報に確認したところ、楽天回線の動作を保証するデュアルSIM対応デバイスで「モバイルデータ通信を他社」「デフォルトの音声通話を楽天」に設定すれば、Rakuten Linkでの通話は無料になるとのこと。しかしその際には、他社回線のモバイルデータ通信量は消費される。これはローミングエリアであっても同じ。なお、楽天モバイルでは、動作保証の観点から、楽天回線(ローミングエリア含む)でのRakuten Linkの利用を推奨しているとのこと。

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スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。