スタパ齋藤のApple野郎

iPhoneで写真をスキャン!!! フィルムからプリントまで

ネガフィルムを手軽にチェックできる「NEGAVIEW PRO」

 大量の撮影済みフィルムを抱えて軽く困っている俺。銀塩カメラ時代のフィルムですな。特にプリント用のネガフィルムがた〜っくさんある。

 これら大量の撮影済みフィルム、そのうちフィルムスキャンサービスに出して、全部デジタル写真化して、PCやスマホで昔の写真を見られるようにするゼっ!! と思ってもう何年経つことか。フィルムのデジタル化に手を付けては即頓挫するということを何度も繰り返しているショボい俺なのであった。

 なぜ頓挫しているかと言えば、フィルムのチェックに手間がかかるから。特にネガフィルムは超タイヘン。つーか超疲れる。何しろフィルムを見ただけでは何が写っているかサッパリわからないからだ。

 ネガフィルムは明暗階調や色調が反転しているフィルムなので、ぱっと見では何の映像かよくわからない。よく見れば「これは犬でこれは人」くらいのことはわかるが、どんな色の犬なのか、人物は誰なのかあたりになると判別しにくい。

 これをどうにか手軽にしようと、数年前に“ライトテーブルの上のネガフィルムを画面表示を反転したiPhoneでチェック”してみたりした。肉眼で見るより多少マシなものの、青っぽくなり、やっぱり見にくくてネガフィルムのチェックは頓挫。

 ん〜ネガフィルムはやっぱり色々面倒だなぁと思っていたところ、2019年12月9日にHOLIDAY STUDIOから「NEGAVIEW PRO」アプリがリリースされた。iPhoneでネガフィルムを撮ると、ネガフィルムを正しい色で表示してくれるというアプリだ。370円の有料アプリで、対応OSはiOSとAndroid。このアプリいいかも!! 即購入!!

 ライトテーブルの上に置いたネガフィルムをNEGAVIEW PROアプリを使って表示すると、正しい明暗階調・色調になる。基本的にはアプリ任せにすれば多くのネガフィルムを正しく表示できるが、明るさやコントラストや色を調整することも可能。また、表示された状態をキャプチャして保存することも可能だ。

 ちなみに、ライトテーブルがなくても、PCやタブレット端末の画面いっぱいに白を表示させて、それを背景にネガフィルムを見るという手もある。また、晴天の昼間に白色のカーテンを背景にして見るのも現実的。曇天なら空を背景に使おう。

 てゅーかイイじゃないですか〜最高じゃないですか〜NEGAVIEW PRO♪ もうコレでネガフィルムを見てキャプチャして、ネガフィルムのデジタル写真化が完了じゃね? 370円+キャプチャの手間だったら、安くて良くね? とか思った。

 のだが、NEGAVIEW PROはその名の通り、やっぱりビューワなのであった。ネガフィルムを撮ってキャプチャしても、画像サイズはスクリーンショットと同じ。デジタル写真としてスマホなどで鑑賞するには解像度がちょ〜っと低いのであった。

 なるべく大きくネガフィルムを表示させてキャプチャし、1コマだけをトリミングしてみたが、ん〜画像の細部が全部失われているような結果に。NEGAVIEW PROに“iPhoneのカメラを使って高解像度で撮影する機能”が加わってくれればなあ……。

「FilmLab, for Analog Film」アプリで、まあどうにか、満足!?

 もっとイイ感じでネガフィルムをデジタル写真化できるアプリはないものか? と探してみたら、「FilmLab, for Analog Film」アプリに行き着いた。730円の有料アプリだが、早速試してみる。対応OSはiOSとAndroid。

 FilmLabもネガフィルムなどを撮って正しい色で表示できるアプリだが、前出のNEGAVIEW PROアプリよりも高解像度でキャプチャー(iPhoneの撮影機能を使用)が可能。ネガフィルムを撮影でき、さらにトリミングや色補正を行える。

 そうして得られたデジタル写真は、スマートフォンでちょっと見るくらいの感覚で使うなら、まあまあどうにか納得できる画質。気合い入れて撮ったフィルム写真をデジタル化するような用途には全然向かないが、不意に出てきた懐かしのネガフィルムの1コマを、パパッとデジタル写真化して家族や知人に送って楽しむ、といった用途にはそこそこ使えるという感じですな。

紙焼き写真のデジタル化は「Google PhotoScan」が便利

 フィルムから少し話が逸れるが、紙焼き写真つまりプリントのデジタル写真化も重要ですな。手元の1枚が残存する唯一のプリントだったりすれば、早急にデジタル化したい気分になる。……とは言っても、手間もお金もかけなくないし〜、みたいな。

 そんな場合はスマートフォンのカメラでプリントそのものを撮影しちゃうというのがお手軽。プリントの起き方や照明の当て方を工夫すれば、けっこうマトモにプリントのデジタル写真化ができる。

 さらなる手軽さを求めるなら、「Google PhotoScan」アプリがいいかもしれない。わりと雑っていうか整っていない環境で使っても、けっこう良好な感じでプリントをデジタル写真化できるからだ。対応OSはiOSとAndroid。

 Google PhotoScanの使い方は簡単で、アプリの指示に従ってプリントを撮影するだけ。最初1枚撮り、続いて写真の四隅を順次撮っていくと、プリント表面にあった照明などの反射を除去しつつ、写真を正しい長方形に整えてくれる。

 1枚のプリントをデジタル写真化するのにかかる時間は数秒~十数秒程度。プリントによっては反射を除去した痕跡が目立つ感じで残ることがある。でも「手持ちの紙焼き写真をパッとデジタル化してシェアしよう!」的な用途には十分使える仕上がりになることが多いと思う。

 てな感じで、iPhoneなどスマートフォンを使ってフィルムやプリントの写真をデジタル化できる。解像度などのクオリティは追求できないが、スマートフォンとアプリくらいがあれば即できて、なかなか実用的&愉快なので、ぜひお試しあれ♪

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。