スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

Amazon Fire HD 10をコスパに釣られて買ったら、かな〜り良かった件

新しいFire HD 10やっす!!! 買うしか!!!

 ケータイWatchのニュースを読んで、Amazonの新型タブレット「Fire HD 10」シリーズが発売されるのを知った俺。前からちょっと使ってみたかったので、軽く調べてみたら……ミョーに安い。明らかに安い。それに俺とかAmazonヘビーユーザーだし……ということで購入したのであった。

新しく発売された「Fire HD 10」シリーズの比較表(Amazon公式サイトより抜粋・簡略化)。俺が買ったのは、右端のエッセンシャルセットだ。Fire HD 10 Plusのエッセンシャルセットもある。じつはこのエッセンシャルセット、計算するとめちゃめちゃ安いのであった。

 新型の「Fire HD 10」シリーズの販売価格を見て「10インチタブレットが余裕で2万円以下で買えるって……」と安さに少々驚いた俺。同時に「でもAmazon専用タブレット的なモンだしなぁ」とも思った。

 AmazonのFireタブレット(Kindle Fire)は、Amazonサービス利用を重視したタブレット端末。OSはAndroidベースのFire OSで、最新世代のFireタブレットはAndroid端末とかなりよく似た使用感がある。だがFire OSでは基本的にGoogle Playが利用できないので、Androidの豊富なアプリをインストールできない、基本的……には、ですけどネ。FireタブレットではAmazon独自のアプリストア(アプリ)からFIre端末向けアプリをダウンロードして使う事になる。

Fire HD 10でアプリストアを開いた様子。メジャーなアプリはかなり揃っているという印象。ただし、Google Playが利用できないので、多くのAndroid端末では使えるけれどFireタブレットでは利用できないというアプリもけっこうある。

 ということなので、Fireタブレットは、ざっくり言って「Amazon利用重視端末」といった存在。でもぶっちゃけた話、上記のとおり主だったアプリは用意されているし、Amazonの電子書籍を読んだりするにはお手軽だしで、フツーに汎用できるタブレット端末ではある。

左はSilkブラウザ(Fireタブレットの標準ブラウザ)でYouTubeを視聴している様子。Fireタブレット用にYouTubeアプリは用意されていないが、ブラウザ経由で多くのサービスを利用できる。右は「2画面表示機能」でSilkブラウザと「Amazonでお買い物」アプリを同時に使っている様子。
Fire HD 10のホーム画面。コンテンツやアプリのレコメンド(おすすめ)や、所有コンテンツやアプリの一覧(ライブラリ)にもすぐアクセスできる。もちろんAmazon利用のためのアプリは最初からガッツリと入っている。

 タブレット端末としての汎用性はけっこう高いFire HD 10。で、ソレが2万円以下で、わりと余裕で買える。

 ……さらに!!! 「キーボード付きカバー」および「Microsoft 365 Personal 1年版」が付属する「エッセンシャルセット」だと、「マジでナニソレ狂った本体価格では?」的な安さにッ!!!

 エッセンシャルセットにはMicrosoft 365 Personal(旧Office 365 Solo)が1年使えるライセンスが付属している。Microsoft 365 Personalを単体でサブスクリプションすると年間1万2984円かかる。

 たとえば、Fire HD 10(32GB)の エッセンシャルセットの価格は2万4980円 。これに含まれるMicrosoft 365 Personalは1万2984円相当の価値。付属のキーボード付きカバーの単体の価格は5980円。エッセンシャルセットのFire HD 10(32GB)単体価格を求めると、 2万4980円-1万2984円ー5980円=6016円

 6016円? 6016円! 6016円っ! 6016円!!! 6016円ーッ!!! 合わせて3万80円!!! もとより高ぅなっとるやないかい合わせんでええねん(違)。

 まあ割引と抱き合わせと新規ユーザー獲得でFire HD 10が激安価格になる販売マジックなので冷静に考えるべきではあるが、6016円ってやっぱり安い!!! ……それに最近再びMicrosoft 365 Personal使おうかな〜と思ってたし。あとどうせ本体カバー買うから、キーボード付きカバーが欲しいし……と、おとなしく力まず自然にポチッと購入してしまったのであった。

 ちなみに本日は2021年6月21日。このタイミングで耳寄りなニュースも↓。

 Amazonプライムデーである2021年6月21〜22日の間、Fire HD 10が6000円オフになるそうだ。エッセンシャルセットも6000円オフになるのかどうか、プライムデー以前に原稿を書いている現在では不明だが、Fire HD 10なら9980円から、Fire HD 10 Plusなら1万2980円から買えることになるので、興味のある方は今すぐAmazonをチェ〜ック!!! である。

第一印象とザッと使ってみての感触

 俺が購入したのは、Fire HD 10(32GB)のエッセンシャルセット。お値段2万4980円。Microsoft 365 Personal(1年分無料使用ライセンス)とキーボード付きカバーが付属しているパッケージだ。

Fire HD 10(32GB)のエッセンシャルセットには、Microsoft 365 Personal(1年分無料使用ライセンス)と専用キーボード付きカバーが付属し、価格は2万4980円。

 Microsoft 365 PersonalはMacで使用中。Fire HD 10上では使っていない。

 そもそもFire HD 10を仕事に使う気はほとんどなく、Amazon系コンテンツを読んだり観たり聴いたりするためや、ちょっとしたWeb検索のために使おうと考えていた。リビングとかに置きっぱなしにして使おうかな〜、と。

 で、そんなスタンスの俺がFire HD 10を手にしての第一印象は、Fire HD 10タブレット自体はまあフツーのサイズ感で、背面がサラサラした手触りの樹脂という点で「ちょっと安っぽいかな」と感じた。が、10.1型の画面表示は大きめで見やすく、鮮明で十分明るい。また、1920×1200という画素数は、コンテンツ閲覧用端末としてなら十分高精細という印象になった。

Fire HD 10は460g(実測値)の10.1インチタブレット。片手で余裕で持てる。横向きにした状態で、本体上部にステレオスピーカー、本体右にボリュームスイッチや電源スイッチやUSB-Cポートや内蔵マイクやイヤホンジャックがある。背面は樹脂素材で、サラサラした手触りのマット仕上げ。カラーはオリーブ、デニム、ブラックがあるが、写真はデニム。

 付属のキーボード付きカバーと組み合わせての印象は、「あら〜案外重いかな」てな感じ。Fire HD 10本体は460g(実測値)で、まあこのサイズのタブレットの標準的な重さだと思う。単体で持てば「重くはない」という印象になる。

 ただ、キーボード付きカバーが622g(実測値)と重め。キーボードを含めて携帯するのにはちょっと苦しい。しかしキーボードは分離できるため、カバー付き本体を持ち歩くのは現実的だ。カバー+Fire HD 10本体の重さは594g(実測値)

キーボード付きカバーと組み合わせると合計で1082g(実測値)となる。持ち歩くにはビミョーに重い端末になっちまいますな。キーボード付きカバー底面には4つの滑り止めがありつつ、重さもそこそこあるので、クラムシェル状態で置いて使う時の安定性はイイ感じだ。
キーボードとカバーはこのように分離できる。キーボード部単体の重さは489g(実測値)で、カバー部単体の重さは134g(実測値)。Fire HD 10本体にカバーを装着した時の重さは594g(実測値)となり、この重さなら携帯も苦にならない。カバーとキーボードの嵌合部には双方にマグネットが仕込まれており、スマートに脱着できる。

 ちなみにFire HD 10のネット接続手段はWi-Fiのみ。SIM非対応。「Fire HD 10で出先でモバイルだッ!!!」というスタンスでは選ばれにくい存在なので、あまり携帯性を考える必要はないかもしれない。

 それと、キーボード付きカバーのキーボード面にあるカーソルキー付近にはマグネットが仕込まれているようだ。これがFire HD 10の画面内のセンサーに反応し、閉じた状態ではスリープとなり、開くとスリープから復帰する。

キーボードのカーソルキー付近にマグネットと思わしきものが入っていて、画面の右上にはセンサーと思わしきものが入っていて、これらによりカバーの開閉とFire HD 10のスリープ・復帰が連動するようだ。

 キーボード話のツイデに打鍵感なども少々。

 モノとしてはBluetooth接続のキーボードで、配列は日本語(ちょっと変態的配列)。打鍵感としては、コクコクという感じで低い打鍵音と明瞭なクリック感があるキーで、安っぽい感じではない。ちょっと心地よい感じの打鍵感。英語配列派の俺なので、キー配列については「たまに記号キーの位置を目で探すハメになっている」ことで少々鬱憤がたまることがあるが、そーんなに多量に文字入力するわけでもないので、フツーに利用できているという感覚。

専用キーボード付きケースのキー配列。配列の一部が変態的。キー上部には使うと便利なメディアキーが並ぶ。

 でもまあキーボードがあるとやはり便利。じつはその後、Bluetoothマウスも接続してノートパソコン的に使っているが、タブレット端末にキーボードとマウスを接続すると、多用しても画面が汚れにくかったり、アプリによってはより効率的に操作できたりして快適だ。

 ただ、Fire HD 10にマウスをBluetooth接続していると、(Bluetoothキーボードをオフにした状態でも)ソフトウェアキーボードは表示されないようだ。……まあキーボードつながってるからイイんですけどネ……たま〜にソフトウェアキーボードが必要になったらマウスもキーボードも電源オフにするからイイんですけどネ。

 Fire HD 10本体の使用感は上々。ゲームとかはせず、Amazon各種サービス用アプリやブラウザを使う程度だが、動作速度的にはスムーズに使えている。表示にも満足。ユーザーインターフェイスはAndroidタブレットよりもシンプルというイメージで、迷わずに使える。

Fire HD 10は生活汎用タブレット、仕事にはツカワナーイ!!!

 Fire HD 10を買った真の理由は「Fireって使ったことないしエッセンシャルセットだと激安だし」というコトだが、真の理由を取り巻く理由は「Amazonのヘビーユーザーだし」ってコトである。つまり「Amazon専用端末的なのがあったら便利かも」と考え、Fire HD 10を試してみたかったのである。

 結果、フツーにイイですな、こういう専用タブレット。まあ単にプライム・ビデオとかAmazon MusicなどのAmazon利用のためのアプリがプレインストールされているだけってコトなんですけどネ。でも安価に購入したことがありつつ、コダワリのアプリをインストールする的な手間も加えず、肩肘張らずに利用している。
 で、購入後しばらくは、Kindle、Amazon Music、時々プライム・ビデオを視聴したりしていた。さぁマンガ読んで休憩しよう、BGMを流そう、映画でも観よう、てな感じで利用していた。

Fire HD 10は手に持っても机上据え置きにしても、電子書籍閲覧端末としてなかなか快適。10.1インチはコンテンツ閲覧をしやすく、大きすぎないので活躍の場が広い。
Amazon MusicのプレイリストをBGMにしたり。ただ、Fire HD 10の内蔵スピーカーは音質が平凡。もうちょっと低音が響いてくれたら、と思ったりする。

 つまりは仕事には全然使っていなかった。また、現在もほとんど仕事とは無関係のタブレットになっている。なので、何というか、かなり気楽に活用できる。「仕事に使うから常に手近に置いておかないと」「ちゃんと管理をして大切にしないと」という感覚がないからかもしれない。

 たとえば俺の場合、自転車イジリの時にタブレット端末をけっこー使うのだ。パーツの説明書をタブレットに表示させたり、うまい整備方法を調べたり。タブレット閲覧中は、工具やケミカル類がタブレットに接触しないよう、けっこう注意しつつ作業。で、自転車イジリが終わったら、よく手を拭いて、タブレットが汚れていないか見て、タブレットを仕事場へ持ち帰る。

 そんな感じだったが、仕事と無関係タブレットのFire HD 10の場合、そこまで端末に気を使わないようになった。雑に扱うとかいうわけではないが、Fire HD 10に万が一何かあっても、仕事に影響するわけでもないし、けっこう安価で買えるので壊れても超絶後悔するってわけでもないし……という「ユルさ」とともにFire HD 10を利用できている。

 ツイデに、新規のアプリはほぼ導入していない。この原稿を書くために(Fire HD 10のスクリーンショットを効率よくMacへ転送すべく)Dropboxアプリのみインストールしたが、原稿を書き終えたらアンインストールする予定だ。

 その理由は、話が逸れるのだが、Amazonなどの社会的信頼が求められる大手がリリースした情報端末を、購入直後の状態で使うのってかなり安全な気がするからだ。GoogleやAppleの端末も同様。まあ仕事に使うとか幅広く活用するとかになると、やっぱりサードパーティー製のアプリとか入れちゃうわけだが、アプリ提供元の信頼性が低いほどに端末からの個人情報漏洩などのリスクが高まると考えている。よくわからない某国製スマートフォンに聞いたことのない会社の怪しいアプリを入れるのって、やっぱり非常にヤバそうなわけで。

 つまりは「Amazonのタブレットを何のアプリも追加せず使っていただけなのに、大変なハッキングを喰らった」てなことにはなりにくいような気がするわけだがさておき、Fire HD 10をそのまま使うのは気楽。「Fire HD 10のデフォルト状態でできることだけすればいいや」として使うと、「こういう活用をするのって……危険かなヤバいかな」と考える必要がより少なくなる。アプリインストール後にルーターのLEDランプが超点滅するのを見て「なに何ナニこれ、超多数のバックドア付きアプリの情報盗用?」と焦るようなことも少なくなる、ような気がする。

そうか……じゃあFire HD 10で、仕事も、ちょっと、しようかな

 Fire HD 10を仕事以外のことに使っていた俺。Kindleで電子書籍を読んだり、Amazon Musicで音楽を聴いたり、時々プライム・ビデオを視聴したり。趣味関連の情報を得たりすることにも多用していた。気軽に使えるタブレット端末、いいスね♪

 と、思っていたのだが。「あっFire HD 10でメール読めるようにしないと」と思って設定したら、気分が変わった。

 Fire HD 10は生活〜趣味の情報端末となっていたが、ネット通販などもFire HD 10で行い始めた。そうなるとやはり、注文完了メールとかが気になるわけで。そしてメールアカウントなどを設定し、メールを受信してみたら……!!!

左がiPhone 12 Pro Max、右がFire HD 10。同じメールを表示しているが、見やすさが全く違う!!! Fire HD 10の標準メールアプリのデフォルトのテキストのサイズは大にしてある(さらに1段階大きくすることも可能)。

 うがっ!!! モバイルなスマートデバイスでのメールが、こんなに読みやすいとは!!! ってメールの設定で文字サイズを「大」にし、しかもFire HD 10の画面は10.1インチだから当然と言えば当然なのだが、なにコレ、ウチにあるモバイル端末の中でいちばんメール読みやすいし……。

 この後、Fire HD 10の設定(ディスプレイ)で、フォントサイズを大きくしたら多くのアプリで見やすさが向上したのであった。う〜、老眼に10.1型タブレット&フォントサイズ設定「大」以上は、うううう〜、有難い。

 ちなみに、仕事用のタブレットなどでは、フォント設定はここまで大きくしていない。スクリーンショットなども取得して掲載するし、フォントサイズ設定を変えたことによる表示の不具合なんかがあるとヤヤコシイので、なるべくフツー的なフォントサイズ設定にしているのだ。

 ……そうか、じゃあFire HD 10で、仕事も、ちょっと、しようかな、と思うのであった。メールやスケジュールなどを、より手軽に、見やすく読みやすい端末でチェックするのも、悪くない。んんん〜Fire HD 10は非仕事用端末として通していきたいんだけど、仕事用のサブ端末にもなりつつある。まあ別にこだわる必要はないんスけどね。

 しかしまあ、残念なのが、Fire HD 10では音声入力ができないっぽいこと。日本語入力アプリとして「Google日本語入力」あらため「Gboard」が使えればな〜、でもFire HD 10だと基本的にはGoogle Playが使えないからインストールできないしな〜。……アレをナニしてゴニョゴニョするとできるらしいが、でもまあそういうのもねぇ。

 てな感じで、使うほどにツカエルし、使いやすいと感じられる新型Fire HD 10。活用幅は十分広いし、俺的使い方ならリスクも少ない感じだし、ますますAmazon依存度が高まりそうである。ともあれ高コスパのナイス端末なので、気になる方はぜひチェックしてみてほしい♪

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スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。