スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」
電子マネーカードの残高や履歴を知りたい
2018年8月27日 06:00
Suica、PASMO、nanaco、WAON、Edy、いくら入っているか?
iPhoneユーザーなのでApple Pay(公式サイト)を使っていますが、同時に「物理的なプラスチックカードとしての電子マネー」も使用中の筆者。おサイフケータイやApple Payは、スマートフォン上で支払いもチャージも全部完結しますし、持ち物が増えなくて便利です。けど、プラスチックカード型など従来型の電子マネーは、スマホの対応・非対応など関係ナシで単体で使えて、単純明快&迷うこともなく、活用のハードルがメチャ低いのでやっぱり実用的です。
プラスチックカードとして使用中の電子マネーカードは、Suica(スイカ)、PASMO(パスモ)、nanaco(ナナコ)、WAON(ワオン)です。それと、ソニー「wena wrist pro」(レビュー記事)に内蔵されている楽天Edy(エディ)も、スマホとほぼ関係ナシに単体で使えるという点でほかの電子マネーカードと同様の存在です。
で、こういった電子マネーカードって、不便なのが「現在の残高や使用履歴がわからないことが多い」という点。Apple Payやおサイフケータイならアプリで残高や使用履歴を表示できます。一方、普通の電子マネーカードの場合、駅の改札とかコンビニのATMなど何らかの端末を使う必要があります。ちょっと面倒?
でも、NFC対応Androidスマートフォンがあれば、電子マネーカードリーダー系アプリを使って残高や使用履歴を見られます。iOS端末の場合、Bluetooth接続のカードリーダーがあればOK。さらにスマートフォンを使わずに残高のみ確認するグッズもあります。てなわけで今回は、プラスチックカード型の電子マネーの残高や履歴を見る方法をザザッとまとめてみました。
電子マネーカードには、NFC対応Android端末が最も便利
日本で電子マネーを使うにおいて、何だかんだで好都合なのがおサイフケータイ対応Android端末です。モバイルSuica(公式ページ)もnanacoモバイル(公式ページ)もモバイルWAON(公式ページ)も楽天Edy(公式ページ)も、さらにほかのサービスもビシバシ使えます。それに引き換えApple Pa(以下略)。
さておき、おサイフケータイ対応Android端末なら、別途アプリを使えば「プラスチックカード型の電子マネーの残高や履歴を確認可能」という利便もあります。端末にカードをかざせば、残高や利用履歴を表示可能。実際にやってみましょう。
超お手軽。端末によっては電子マネーカードに対する反応が悪いことがありますが、でもまあ手元のAndroid端末にカードをかざすだけで済むのでラク♪ 無料アプリを入れる程度でこういうコトができちゃうあたり、Android端末界隈はイロイロと自由でイイですね~。
なお、筆者の認識では、おサイフケータイ対応(FeliCa対応)Android端末でなくとも、NFCマークがあるAndroid端末ならSuicaやPASMOやnanaco等々の電子マネーカードの内容をチェックできる、と思います。詳しくは知りませんが、おサイフケータイ対応端末(FeliCa対応端末)を含むNFC対応端末は、基本的には電子マネーカードなどの情報を読み取ることが可能(カードと通信可能)で、FeliCa対応端末についてはそれに加えて日本で使われている電子マネーカードとして機能させることもできる、というイメージ。でも、もしかするとNFCマークが付いていても電子マネーカードを読めないことがあるかもしれませんので、そのあたりは実際に試してみてください~。
なお、このテのアプリは多々ありますので、Google Playにて「ICカード リーダー」あたりをキーワードで検索してみてください。電子マネーカード以外のNFCカード(免許証とか)をスキャンできるアプリがあったりもして、いろいろ興味深いです。
iOS端末は一手間あり、カードリーダー「PaSoRi」が必要
iOS端末の場合、そのままでは電子マネーカードの情報を読み込むことはできません。Apple Payが使えるiPhoneは、確かFeliCaを含むNFCにフル対応のゴージャス端末のハズなんですが、Android端末のように「アプリを追加して電子マネーカードの残高や履歴を表示」なんてコトは全然できません。
やや横道に逸れますが、「マネーフォワード」(公式ページ)のサービスやアプリを使えば、nanacoなど一部電子マネーカードの残高をiOS端末上でチェックすることはできます。ただし、この場合はカード内の情報をダイレクトに読み込むわけではなく、方法としてやや遠回り(電子マネーカード情報があるサーバーにアプリがアクセスするといった方法)ですし、場合によってはリアルタイム性にも欠けます。マネーフォワード以外にも一部電子マネーカードの残高を表示できるというアプリやサービスがありますが、手っ取り早さや即時性がなかったりしますので、ここでは割愛します。
さて、iOS端末を使って電子マネーカードの残高や履歴を表示させるには、ソニーの「RC-S390」(公式ページ)というICカードリーダー/ライターが必要です。PaSoRi(パソリ)シリーズ(公式ページ)のBluetooth接続タイプ。iOS端末で電子マネーカードの内容を見ることができる唯一の市販ハードウェア……だと思います。
RC-S390は、ほぼカードサイズで厚みは約5.5mm、質量約30g。USB充電式(microUSB)で、毎日使っても1ヵ月以上電池が保ちます。かなり実用的なリーダー/ライターですが、iOS端末+リーダー/ライターという「2つの持ち物」になるのがやっぱり残念ではあります。
専用アプリ「パソリユーティリティ」は、基本的にはカードの残高と利用履歴のビューワというイメージ。履歴はテキストのメールとして送信したりコピペで取り出したりはできますが、履歴記録のような応用的機能はありません。シンプルで扱いやすいという点では便利です。
ポケッタブルなカードリーダー製品もある
最後に、スマートフォンなどの端末を使わず、電子マネーカードの残高を見られるという製品を。どれもポケッタブルなカードリーダーで、カードをかざすと残高を表示するという「だけ」のものです。「電子マネー残高表示機」などとも呼ばれるようです。どれも操作感は至ってシンプルで、カードをかざしてボタンを押せば残高が表示される感じ。写真で見ていきましょう。
どれもポケットサイズでラクに常時携帯できます。残高表示機能に関する使いやすさは、どれもだいたい同じ。カードをかざしてボタンを押せばパッと残高が表示されて便利です。3機種のうちでは、嵩張らない感じと、表示される文字が大きい点で、シチズン・システムズ「TWTC501」が扱いやすい気がします。これら以外にも「単体で使える電子マネー残高表示機」はけっこう発売されていますので、通販サイトなどでよりジックリ調べてみると面白いと思います。