みんなのケータイ
MS-DOSをLumiaで楽しめる純正アプリが登場
山根康宏
(2015/4/8 06:00)
マイクロソフトは4月1日に新しいWindows Phone用アプリをリリースした。その名も「MS-DOS Mobile」。リリース日を考えればエイプリルフールネタということはわかるのだろう。ところがこのアプリ、それなりに遊べるのでついつい起動して遊んでしまう。しかもマイクロソフトのロゴの付いたWindows PhoneでDOSが動いているというのも楽しいものだ。なお、Windows Phone 8.0の動く他社スマートフォンでももちろん動作する。
インストールはストアから。MS-DOS Mobileで検索すれば一発でアプリが出てくるので探しにくいことも無い。インストール後のアプリアイコンは黒字にコマンドプロンプトのシンプルなもの。起動すればメモリチェックなどがはじまり、しばらくすると昔のPCで見慣れた「C:」の表示となる。完全なMS-DOSエミュレーターではなく、いくつかのコマンドだけが動くようになっているようだ。
試しにDATEと打ち込めば現在の日付を表示してくれる。また、VERと打ち込むとDOSのバージョンが表示されるなど、DOS時代を知っている人には懐かしいさがこみあげてくるかもしれない。ちなみにMS-DOS Mobile Version 1.0と表示される。
また、MS-DOSにはないコマンドでWindows Phoneのアプリを起動することもできる。「CAMERA」と打ち込めばDOS窓の中にカメラウィンドウが表示され、写真を撮影できるのだ。その画像もカメラもあえてモノクロビットマップのレトロなものになっている。撮影した写真は保存も可能だ。他にはPHONEコマンドでそのあとに電話番号を入力すれば電話をかけるなど、意外と実用性もある。
さて、他に何かアプリが無いかとDIRコマンドを打ち込んでみると、何やら怪しげなディレクトリが見えてくる。GAMEフォルダの中を見るとゲームが入っており、起動するとこれが16色か256色のドット絵なじゃんけんゲームだった。グー、チョキ、パーを選ぶと、スマートフォンがジャンケンに応答してくれすぐに勝ちか負けかが表示される。単純すぎるゲームだが、移動中の暇つぶしの時などついつい遊んでしまう。
また、こっそりとWINDOWSフォルダがある。これはもしやとWinと打ち込んでみると、なんとWindows 3.1が起動した。とはいえ起動後はAccessoriesフォルダが開くのみで他にWindowsアプリは入っておらず、ウィンドウもドラッグすることはできない。でもフォルダ内の各アプリはWindows Phoneアプリと連携しており、それぞれのアプリランチャーにもなっているのだ。これらの中でも面白いのはInternetで、タップすると懐かしいモデムのビープ音が鳴った後に、Windows Phoneのインターネットが起動する。
できれば今後もバージョンアップを続けてもらい、将来はMS-DOSのフルコマンドやWindows 95あたりが動くようになってほしいものだ。昔のアプリをWindows Phoneで動かせるようになったら、同OSスマートフォンの愛好者も増えるかもしれない。なにはともあれ、このMS-DOS Mobileはジョークアプリとしての出来もなかなか良く、実用性もそこそこあるのでWindows Phoneユーザーはぜひともインストールするべきだろう。