みんなのケータイ

 筆者はSIMロックフリーのNexus 5を「BIGLOBE LTE・3G」の「エントリープラン」(月額900円)で使っている。データ通信専用プランなので、電話はできない。電話をかけたい場合は、IP電話アプリ「050 plus」を利用している。

格安SIMを挿したNexus 5+「だれとでも定額パス」で、経済的に“話し放題”が実現する

 ドコモやソフトバンクの新料金プランが注目される中、SIMフリー端末でも“通話定額”が実現しないものか? そう考えて思いついたのが、ウィルコムの「だれとでも定額パス」だ。

 これまで「だれとでも定額パス」は、auのAndroidスマートフォンと接続して使っていたのだが、最近はほとんど使っておらず、解約してしまおうかと思っていたところだ。Nexus 5を購入した昨年12月当時、「だれとでも定額パス」の動作確認機種にNexus 5はなかったと記憶している。最近になって確認したところ、イー・モバイル版の「Nexus 5 EM01L」の名前が追加されていることを確認した。端末の仕様に違いはないので、Google Playで購入したNexus 5でも問題はないだろう。

 結論を先に言うと、何ら問題はなく通話できている。ほぼ携帯電話と同等の音質で通話ができ、遅延も気にならない。「だれとでも定額パス」が親機で、Nexus 5が子機なので、親機が圏内であれば、子機はBluetoothさえオンになっていれば発着信できる。つまり、Nexus 5のモバイルデータ通信やWi-Fiをオフにしていても、電話をかけられるわけだ。筆者が契約しているSIMのプランは、通常速度で利用できるデータ通信は1GBまで。よって、外出時にはなるべくネットを利用しないように心がけている。通信をオフにしても通話できる「だれとでも定額パス」は、格安SIMとの相性が非常に良いと思う。

 「だれとでも定額パス」の基本使用料は月額467円。オプションの「だれとでも定額」は月額934円。SIMの利用料と合わせて、合計月額2301円で、10分以内×月500回の“ほぼかけ放題”が実現する。電話利用が少ない場合は「050 plus」(月額324円+通話料)を使ったほうが得だが、電話利用が多い場合は、通話品質の安定性も含めて「だれとでも定額パス」に軍配が上がると思う。

 なお、Nexus 5に「だれとでも定額パス」アプリをインストールし、「だれとでも定額パス」とペアリングする際には少々てこずった。初めて「だれとでも定額パス」を利用したときと同じように設定を進めたのだが、接続可能デバイスとして「だれとでも定額パス」が表示されないのだ。「だれとでも定額パス」は1台としかペアリングできないようになっている。なので、あらかじめ以前使っていたauスマホとのペアリングは解除していたのだが、それでも一向に反応せず……。ならば、「だれとでも定額パス」本体を初期化してしまおうと思いついたが、電源ボタンが1つあるだけの端末なので初期化の方法がわからず……。手元に説明書がなかったので、ネットで検索して「電源ボタンを長押しし、オレンジのランプが点滅している間に電源ボタンを短押しする」という方法を見つけた。初期化した後は、すんなりペアリングできた。

ペアリングは、スマホにインストールした「だれとでも定額パス」アプリで行う。以前に他のスマホとペア設定していたため、「だれとでも定額パス」本体を初期化する必要が生じた
「だれとでも定額パス」アプリの画面。一般的な電話アプリの感覚で使える。スマホのモバイルデータ通信をオフにしていても発着信できるので、通信量をセーブして電話だけ使いたいときに便利
電話帳からの発信、着信番号の電話帳登録などもスムーズに行える。筆者が利用しているSIMは、データ通信専用なので、その電話番号では発着信できない。電話付きSIMを使っている場合は、このアプリだけでPHSと3Gどちらでも発信できる
端末にメッセージを録音できる機能も備えている。留守電や不在着信があった場合は通知も出る

 ディスプレイがある端末は、取扱説明書を見ずとも、メニューをあれこれ探せば操作方法が見つかるものだが、こうしたボタンのみのシンプルな端末には取扱説明書は欠かせないんだなぁ。なんて、当たり前のことをあらためて痛感しました。