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フォルダブルスマホにPFUのキーボード「HHKB Professional Classic Type-S」でノートPCライクな使い方ができるのか

【Pixel 10 Pro Fold】

 以前から気になっていたPFUのHHKBのキーボードシリーズ。今回、新モデルとして発売された「HHKB Professional Classic Type-S」(直販価格:3万1900円)をお借りできたので、テストしてみました。

新たに発売された「HHKB Professional Classic Type-S」をテスト

 HHKBに食指が動かなかったのは、自分が日本語入力をする際に、結構な頻度でファンクションキーを使うため。昔からのクセでカタカナや日本語をローマ字で打つ際は、ファンクションキーで変換してるんですよね。

ファンクションキー多用派なので、HHKBシリーズは敬遠していました

 とはいえ外出先、特に泊まり込みの出張や旅行時に使うコンパクトで持ち運びしやすいキーボードが欲しかったので、HHKBは気になっていたわけです。

 今回発売された「HHKB Professional Classic Type-S」は、バッテリーレスのUSB接続タイプ。もちろんBluetooth対応モデルのほうが取り回しはしやすいのですが、持ち運んで使う、特に飛行機での移動が絡んでくると、最近はバッテリー関連がナーバス。

 下手にバッテリーが入ったものをスーツケースに入れると、チェックイン時などでトラブルにもなるので、バッテリーレスというのはありがたいわけです。

接続はUSBのみでコネクター式のため、持ち運び時に収納しやすい

 PCと接続しての使い勝手などはこれからですが、HHKBでもうひとつ試してみたかったのが、スマートフォンとの相性。特にフォルダブルタイプと組み合わせたら、ノートPCライクな使い方ができるのではと。

 現在フォルダブルは、Googleから借りているPixel 10 Pro Foldを使っているので、こちらと接続して試してみます。といっても、USBケーブルで繋ぐだけ。特になんの設定もせずに、問題なくタイピングが行えました。

この原稿はPixel 10 Pro FoldとHHKB Professional Classic Type-Sの組み合わせで書いてみましたが、作業時間はノートPCと大差ない感じです

 ショートカットキーもPCで使っているのが、ほぼほぼ同じように使えるので、かなり快適に文章入力はできます。またキーボード接続中は、ソフトウェアキーボードも表示されないので、フォルダブルの広いディスプレーという特徴を十分に活用できるのも嬉しいポイントです。

 Pixel 10 Pro FoldとHHKB Professional Classic Type-Sの組み合わせで、テキスト入力作業だけならPCと遜色ない感じ。しかもお借りした日本語配列版は540gと軽量。普段持ち歩いている13インチMacBook Air(M3)は1.24kgあるので、MacBook AirとHHKB Professional Classic Type-Sを入れ替えれば、荷物を700gも軽くできます。

MagSafe系のスタンドアクセサリーで、Pixel 10 Pro Foldは固定

 かなり使える手応えがあったので、発表会取材にも持ち込んでみました。発表会では着座位置やテーブルの有無にもよりますが、この組み合わせなら、Pixel 10 Pro Foldのカメラアングルを固定して撮影しつつ、発表会の様子を高速タイピングして、SNSへ写真と一緒に投稿といったことも手軽にできちゃいます。

発表会にも持ち込んで使ってみたら、かなり便利

 という感じでドヤ顔で使っていたのですが、ちょっと気になる点も。Pixel 10 Pro Foldの場合、ディスプレーが横位置のときは画面分割も横でしかできません。

 カメラアプリとSNSアプリならまだいいのですが、ドキュメントアプリとウェブブラウザーといった組み合わせだと、横に長いウィンドーが上下に分割されて非常に見にくい。

横位置で横分割だと、表示エリアの関係で視認性が悪い

 アプリを横断的に使うとすると、こまめに分割バーを上下させて、表示領域を調整する必要があります。かといって有線接続なので、縦分割できる縦位置で使おうとするとUSBケーブルが邪魔でセットしにくい。

 そんなことを考えながら、発表会で隣りに座っていた同業の石野純也氏を見ると、彼も同じようにフォルダブルスマートフォンに外付けキーボードでタイピングしています。

 「画面分割が使いにくいんですよ?」と石野氏に相談すると、「Galaxy Z Fold7ならそんなことないですよ」との返事。確かに石野氏のGalaxy Z Fold7を見ると、横位置に開いても縦分割ができています。

左のGalaxy Z Fold7は、横位置でも縦分割ができている!

 Galaxy Z Fold7は最大3つまでのアプリを三分割で表示できるので、縦位置だろうが横位置だろうが、自由に分割できるんですね。こういう使い勝手の良さが、フォルダブルスマートフォンでは老舗のサムスンといった感じです。

 というわけで、Pixel 10 Pro FoldとHHKB Professional Classic Type-Sとの組み合わせで、快適PCレスになるかと思いきや、今度はGalaxy Z Fold7が欲しくなるという結果になってしまいました。