みんなのケータイ
シンガポールで販売が始まったシャープのAQUOSスマホを見てきた
2024年7月19日 00:00
シャープのスマートフォン事業は海外にも少しずつ展開を広げており、台湾とインドネシアに続き、2024年6月にはシンガポールでの販売も開始されました。
最初に投入された製品は2023年モデルの「AQUOS R8s Pro」と「AQUOS sense8」ですが、日本の最新モデル「AQUOS R9」も発売されます。今回、シンガポールを訪れ、AQUOSスマートフォンの販売状況を見てきました。
シンガポールでのスマートフォン販売は他の東南アジア諸国同様、SIMフリーモデルが自由に販売されています。通信キャリアの店舗、家電量販店、独立的のスマートフォンショップなど、販売ルートはさまざまです。
その中で、AQUOSスマートフォンは家電量販店で販売されているという情報をネットでゲット。日系の家電量販店、ベスト電器に行ってきました。
訪問したのは観光地としても有名なオーチャードロードにあるニ-アンシティー(Ngee Ann City)の店舗。ここは日系デパートの高島屋が入っており、ベスト電器は5階にあります。
日本の店舗同様、品ぞろえは白物家電から黒物家電まで幅広く、そしてスマートフォン販売コーナーには各メーカーごとのミニブースもあります。シャープのコーナーは独立してはいないものの、POPも置いてあるなどしっかりと展示されていました。
海外のスマートフォン売り場で日本と同じAQUOSのロゴを見かけるというのは新鮮なものです。筆者は台湾には何度も行っており、現地の家電量販店などでAQUOSスマートフォンをよくみかけます。台湾ではあって当たり前と感じるようになりましたが、ここはシンガポール。日本から遠く離れたこの地でAQUOSスマートフォンを見かけると「シャープ、がんばっているな」と感じてしまいます。
「AQOUS R8s Pro」は台湾などで販売されているモデル同様、日本品の「AQUOS R8 Pro」からライカ(Leitz)ブランドを外し、またおサイフケータイ機能もないモデル。それ以外のスペックは日本モデルと同等です。昨年モデルながらチップセットはSnapdragon 8 Gen 2、1インチカメラセンサーを搭載しており今でも十分使えるモデルです。
一方の「AQUOS sense8」は日本モデルとベース性能は同等。メモリ8GB、ストレージ256GBの構成となっています。こちらもにおサイフケータイはありません。台湾と同等の製品でしょう。
海外販売品ということで、ほかにも日本モデルとの違いが細かい部分であるのかもしれないと思い、認証を確認すると技適が取得されていました。AQUOS R8s ProはAQUOS R8 Proと同等、AQUOS sense8はモデル名が「SH-M26SG」とシンガポールモデルになっていますが、こちらも技適があります。シンガポールでAQUOSを買って日本で使う、ということができるわけです。シンガポール在住の日本の方にもこれはいいことでしょう。
気になるのは価格です。まずAQUOS R8s Proは1299シンガポールドルに斜線が引かれ、1099シンガポールドルと表示されていました。他の家電量販店のオンライン販売価格を見ると同等の表記なので、実売の定価は1099シンガポールドル、日本円で約12万8000円となります。
一方のAQUOS sense8は638シンガポールドル → 518シンガポールドルの表記で、約6万1000円です。
ちなみに2023年末に販売が始まった台湾での最近の価格は、AQUOS R8s Proが2万8990台湾ドル(約14万円)、AQUOS sense8が1万1300台湾ドル(約5万4000円)。シンガポールの価格は妥当なところでしょうか。また日本の価格との比較はあまり意味がありませんが、単体購入として考えるとAQUOS R8s Proはだいぶ安い価格設定といえます。
AQUOSブランドのTVは海外でも投入されているので、今後はTVとセットにするなどスマートフォンの販売を広げてほしいものです。海外のユーザーにとってもスマートフォンの選択肢が増えることは歓迎できますから、シャープの奮闘に期待したいものです。