みんなのケータイ

ファーウェイ「FreeClip」とソニー「LinkBuds」、どちらを使うか悩んでいます

 耳をふさがないオープン型イヤホン、ファーウェイの「FreeClip」。クラウドファンディングで5800万円もの支援を得ていましたが、2月20日の正式発売が決定しました。先日行われた発表会で試用品が提供されたので、早速使ってみました。なお現在、私はソニーの「LinkBuds」を使っているので、それと比較することがありますがご容赦ください。

ファーウェイの「FreeClip」。試用品を提供されたので使ってみました。このカラーはブラック。ほかにラベンダーがあります

 私は1日中音楽を聴いていたい人間ではありませんが、たまにするジョギングでは音楽を聴きながら走ります。ただ、外で走るときにカナル型イヤホンで良い音を聞いていると、近づいてくる車や自転車に気がつかずヒヤッとすることがあります。屋外ランニング時には周囲の音も聞こえるオープン型イヤホンを使うことは、今や常識と言ってもいいでしょう。FreeClipはプロランナーの神野大地氏がアンバサダーに就任し、発表会でもランニング中の利用を推していました。

 さて、私はFreeClipをiPhone 15 Proとペアリング。ケースの蓋を開くと、iPhoneのBluetoothメニューでFreeClipを認識できるようになるので、タップして接続するだけです。

 なお、App Storeから「HUAWEI AI Life」アプリをダウンロードすると、音質調整やジェスチャー操作の設定などができます。ジェスチャーはダブルタップ/トリプルタップの2種類。イヤホンのどこをタップしても操作できますが、ブリッジ部分をタップするのが自然でしょう。

「HUAWEI AI Life」アプリを利用すると、音質調整や操作の設定が可能です
イヤホンのどこをタップしても操作できます。アプリで細かい設定もできます

 なお、HUAWEI AI LifeアプリはGoogle Playにはありません。Android端末の場合は、製品の箱の裏にあるQRコードを読み取って、まずは「AppGallery」をインストールし、その後AI Lifeアプリをインストールすることになります。でも、端末とFreeClipをBluetooth接続するだけでも使えます。

 AI Lifeアプリには「イヤホンを探す」メニューがありますが、ケースに入って蓋が閉まっているときは認識できません。部屋の中で、イヤホンをケースにしまい忘れてしまったとか、落としてしまって片方が見つからない、といったようなケースで使う機能で、イヤホンから音を鳴らして見つけやすくすることができます。

「イヤホンを探す」の画面

 また、FreeClipは「HUAWEI WATCH Buds」同様、左右の区別がありません。耳に装着するときもケースにしまうときも、左右を気にせず扱えますが、アプリの「設定」でこれをオフにすることはできます(たぶんしないとは思いますが)。左右を気にせず使えるのはとても快適。左右で形に違いのないイヤホンは、みんなこうなればいいのにと思います。

 以前、耳をはさむイヤーカフ型を使ったときには、両端を持って開いてはさんでいたので、無駄な力がかかってしまったせいか、半年くらいでブリッジ部分のカバーが割れてしまいました。FreeClipのブリッジ部分は柔らかい素材になっているので、割れる心配はなさそうです。

 耳にはさむときは、ケースからブリッジ部分をつまんで取り出し、そのまま「アコースティックボール」(耳に入れる方)と「コンフォートビーンズ」(耳の裏に当たる部分)の隙間を耳に当て、押し込んでいくと装着できます。スルッと入るくらい柔らかいのに、頭を振っても跳んだりはねたりしても外れません。

 装着感は、耳のくぼみに「乗っかっている」感覚です。LinkBudsは結構、耳の中に「入っている」感覚がありますが、FreeClipは耳の中というより外にある感じ。また、しっかり装着されているのに耳をはさむ力はあまり感じず、着けていることを忘れそうになります。1日中着けていられそうです。

 個人的に、耳の中まで汗をかきそうになる真夏の酷暑にはFreeClipの方がいいかなと思いますが、この辺りは好みによるでしょう。

 FreeClipのタップ操作の認識はしっかりしているので何の問題もありませんが、ソニーLinkBudsの耳の近くの頬をタップしてもOKというところは、走り疲れてヘロヘロになったときにありがたい機能です。タップ操作ができるイヤホンは、みんなこうなればいいのにと思います。

 FreeClipの音はとてもきれいです。LinkBudsもそうですが、オープンイヤー型も音がいいなぁとしみじみ感じます。ただ、FreeClipとLinkBuds、どちらの方が良いか私には判別できません。違いもよく分かりません、すみません。音質はオーディオ系ライターさんの記事を参考にしていただければ。

 まだ長時間使っているわけではないのでスペックでの比較になりますが、連続音声再生時間は、FreeClipが8時間、LinkBudsは5.5時間。FreeClipの方が長いですが、LinkBudsのバッテリー駆動時間が短いと思ったことはありません。

 ちなみに防水防塵性能については、FreeClipがIP54、LinkBudsはIPX4相当で、防水については同じ。どちらも汗や雨は気にせず使えます。願わくば、イヤホンも水道水でざぶざぶ汗を流せるといいのですけどね。

 というわけで、ちょっとしか使っていませんが、FreeClipはとても良いオープンイヤー型イヤホンです。価格はファーウェイのオンラインストアで2万7800円。LinkBudsも気に入っているので、どちらをメインで使うか非常に悩んでおります。